初秋の朝日を浴び、夏休みを終えて登校する子供たちの姿を窓辺に見た。台風が去って本当に良かったと、やはり新しいスタートはこうでなければと思いつつ・・。
台風10号は初めに伊勢湾台風級という言葉を聞いて、その台風の惨たらしさは幾らか知っていたので、本当に恐ろしくて「酷いことになりませんよう。台風を消してください。」とイエスさまにお祈りをした。
木曜日には列車の運航停止で、遅くになって息子はタクシーで帰って来た。
金曜日は有休を取ってあるとのことで私も気楽だった。雨は断続的に降ってはいたが、伊勢湾台風級というようなものではないと知ったこともあった。
土曜日になって雨は強まり時々窓の外を注意していた。ラジオで線状降水帯と聞いていたが、昼近くに何気なく二階の窓から道路を見て驚いた。
側溝から水が溢れており、見る見る道路は水に覆われて激しい流れの川になり、車はちょっと立往生してそろそろとUターンしていた。
それは本当にあっと言う間の出来事で、水嵩が力を増して目の前の状況はすっかり変わってしまった。どんどん悪化して行く様子に唖然としている時、携帯がけたたましく鳴って、安全確保を繰り返し呼びかけており、その音に心が騒いだ。
家は水に浸かる恐れのない高さにあっても、引っ越して来て初めての状況にこの地の弱点を知ったと思った。
でも翌日ご近所さんにお聞きしたことは、「こんなの初めて」とのことであった。「早くに水が引いて良かったですね」と、ご機嫌で挨拶し合うことが出来たが、今は何処にいても、かって無かった事が簡単に起こる時代なのだ。
今日は、朝から庭のコスモスの苗を見てひと安心、久しぶりに太陽を浴びている薔薇も元気だ。枕を洗濯してまだまだ強い太陽に干した。
秋色の光りの中を登校す 子らの荷物は夏の思い出