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「MW-ムウ-」 超魅力的な悪役、玉木宏

2009-07-08 17:52:43 | 映画 数字・アルファベット

16年前、ある島の島民が全滅。だが、二人の少年が奇跡的に生き延びた。一人は復讐のための殺人鬼に、一人は神父に成長。そして事件の元凶の「MW」をめぐって二人は対立し……

あちこちで酷評を目にするこの「MW」。手塚治虫の原作で、つまり元は漫画だし30年以上前のものだし、同性愛という問題も含まれてたらしいし、映画化するにあたってはなかなか難しかったということでしょうか。。。(連動のドラマ版は、一体何だったの~? というあんまりな内容だったし)

でも、先に「イマイチ」という評が頭にあったために期待が大きくなかったせいか、意外に結構楽しめた というのは、悪に徹した玉木宏を観るのが面白かったからに他ならない。

そもそも私は悪役が好き 悪役の出来る俳優さんが好き 佐藤浩市とか遠藤憲一とか大好きだ 最近の若手は、コメディとかで人気が出るとカッコイイ役、いい人の役一直線で、あんまり面白くないな~と思っていたところ。

玉木宏の悪魔的な微笑み。あの澄んだ声でしゃべる冷酷なセリフ。無慈悲な殺し方。超魅力的で見応えあったな~ 私は玉木ファンではなかったけれど、今後の彼に注目しそうです。

ストーリー的には、悪そのものの殺人鬼玉木vs善玉神父の山田孝之、が少し物足りなかった 玉木くんメインを強調しすぎ、山田くんの善と闇との間で揺れる部分が不足してしまった気がする

今や悪役顔にしか見えない山田くんが神父というのは、まあ演技力があるせいか違和感なし(髪型、もう少し工夫してもよかったかも……)。

ただ、もっと人に感謝されたり善意をたくさん受けたりとかで悪玉木と対立する理由を強くして欲しかったかな~。同じ境遇のはずの彼が正義を貫こうとする姿勢に、玉木の復讐心と同じくらいの存在感がないと、観ている方は玉木応援団になってしまうしかないもの 玉木を断り切れない理由も弱いか。原作未読だけど、ここに同性愛が絡んでくるのかな。

映像は結構迫力あり 最近は邦画もますますハリウッドにひけを取らなくなってきた感じ。

あと、ラストに流れる音楽がよかった flumpoolの「MW ~Dear Mr.&Ms.ピカレスク~」という曲。私はこのグループはこの映画で初めて知ったけれど、今後結構気になるアーチストになりそうです。