筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ

ロッテ戦を中心に、野球を好き勝手な視点から見るブログ

救いのない「私は貝になりたい」

2009-01-14 20:41:14 | 映画マ~ワ行

戦争中、敵国捕虜を殺したかどで、清水豊松は戦犯として逮捕される。上官の命令で無理矢理だった上、豊松が致命傷を与えたのではないと訴えるが、下された判決は絞首刑だった…

戦争で取り上げられるのは命だけじゃない。人としての尊厳。周りの人達の温かい協力や必死の努力。苦労の末にやっと得た小さな幸せ。全てが呆れるほど理不尽に踏みにじられてしまう。そしてそれらを最も被るのが一般市民。

そういう、戦争が引き起こすめちゃくちゃな非道理を訴える映画に、アイドルのトップに立ち続けているSMAPの中居くん起用は正解だと思う。日本中の若い人達が観るだろうから。

ダイエットの話、丸坊主の話などで、バラエティでは笑いを取っていた中居くんだが、映画では悲劇の小市民を演じ切った。特に最期のモノローグの絶望的な悲しさ…。

アメリカ兵だって鬼ではない。看守は一緒に子供をあやしてくれたり、豊松の刑の執行時に切ない表情を見せたりする。彼らも下っ端はどうすることもできないのは同じなのだと思わせられた。

妙に家族愛とかに重点がおかれすぎず、救いの全くない結末が、ぬるいドラマにならずに淡々と訴えてくると感じた。

この映画をただの泣ける映画ととらえずに、戦争は絶対に絶対に起こしてはならないのだと肝に命じなくては…と、一人でも多くの人が思ってくれることを切に願います。

 

おまけ

映画を観るたびいつも思うのだけれど、主題歌はどうして最後の最後に1回しか流れないんだろ? もっとTVドラマみたいにここぞというとこでガンガンかけて欲しいと思うのだが…何か制約でもあるんでしょうかね…??


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2 コメント

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Unknown (Any)
2009-01-15 15:57:33
JUN.Fさん、こんにちは♪
TBありがとうございました。

誰の思いも報われない救いのない物語でしたね。
主演が中居くんと知り一抹の不安が・・・^^;
でも赤紙が届いた辺りから、
中居くんということも気にならなくなり(笑)
どんどん引き込まれあっという間にラストを迎えました~

>特に最期のモノローグの絶望的な悲しさ…。

本当に・・・
私が観た劇場の大半がご年配(ご高齢)の方でしたが、
戦争を知らない世代には是非観て欲しい映画ですね。
主題歌はせめてフルで最後まで聴きたかったわぁ~
(ミスチルファンとしては♪)

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Unknown (JUN.F)
2009-01-15 17:20:05
Anyさん、いつもありがとうございます♪

本当にミスチル、もっと聴かせて欲しかったですよねえ。CMではサビだけだけど、あれだけ流れてるのに……。

中居くん、不安でしたか……(^_^;) でも、「白い影」や「砂の器」はよくなかったですか? あれで今回も大丈夫、と私は勝手に太鼓判を押しちゃってました(笑)。

ロングランが決まったそうですが、本当にたくさんの人が観てくれるといいですよね。
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