ずっと観たかったのに行きつけの映画館でやっていないゆえ、行き損ねていた映画 慣れぬ映画館へ、よたよた迷いながら車で行ってきました。その甲斐ありました~。高揚し、涙ぐんで帰ってきました……(運転、ちょっと危険だったかも)。
「コーラスライン」という、ブロードウェイミュージカルにおけるその他大勢のダンサー役オーディションの様子を描いたミュージカルがある。映画も1985年にあった。これはそのダンサー達の役を射止めようとする現在の役者達のオーディションの様子のドキュメンタリー映画
まず、彼らのダンスと歌に圧倒される。鍛えられた体のすばらしいバネと身軽さ、自己アピールの豊かな表情、胸にずんと響いてくる張りのある歌声。どの人もどの人も素晴らしく見えるのだが、最初の3000人から最後は19人に絞られるという過酷さ。最終決定までが8か月も要するという長丁場。
このオーディションのために海外からやって来た人や、引っ越してきた人もいる。沖縄出身の日本人もいた。みんなが「この舞台に立つんだ。この仕事を絶対に取るんだ」という気迫と情熱に溢れている。それでいて同じ役を争う相手にも「すばらしかった」と敬意を払うことを忘れない。そしてそれは役者達をふるいにかける審査員側にもあてはまる。その真摯で懸命な姿には胸を打たれ、涙が出てしまう。
夢に向かって必死になるというのはこういうことかと、ハッとさせられる。自分はまだまだやり足りてないことがたくさんあるのではと思い知らされる。こういうのを見ると、一昔前に問題になった子供の運動会での「全員で手をつないでゴールしましょう」などという考え方が、あまりにもバカバカしいことがよくわかる。
ドキュメンタリーだけに、一つ一つのセリフに重みがあって心に浸みる 特に私がズキンと来たのは最終審査で演出家が全員を集めて言った一言。「緊張を怖れるな。それを逆に生かすことができればやれるはず」(正確には少し違ったかも)。
大事な場、初対面の相手、一発勝負。そんなときに必ず緊張する自分には勇気づけられる言葉だった。
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