デイヴ・グリーンスレイド David John "Dave" Greenslade
【パート】
オルガン、ピアノ、キーボード、ヴィブラフォン
【生没年月日】
1943年1月18日~
【出生地】
イングランド サリー州ウォーキング
【経 歴】
クリス・ファーロウ& ザ・サンダーバーズ(1964.5~1967.4)
ジーノ・ワシントン & ザ・ラム・ジャム・バンド/Geno Washington & The Ram Jam Band
コロシアム/Colosseum(1968~1971)
イフ/If(1972)
グリーンスレイド/Greenslade(1972~1976)
グリーンスレイド/Greenslade(1977)
コロシアム/Colosseum(1994~2015)
グリーンスレイド/Greenslade(2000~2003)
ブリティッシュ・ジャズ・ロック・バンド「コロシアム」のキーボード奏者。コロシアム解散後は自己のグループ「グリーンスレイド」を率いた。
21世紀に入ると、それぞれ再結成されたコロシアムとグリーンスレイドの両バンドで並行して活動を続けた。
1943年、イングランドのサリー州ウォーキングで、オーケストラ・アレンジャーのアーサー・グリーンスレイドの息子として生まれた。
1960年、高校の仲間5人によって結成されたアマチュア・バンドに加わる。メンバーは、グリーンスレイドのほかジョン・ハイズマン(drums)、トニー・リーヴス(bass)、クライヴ・バロウズ(sax)、ポール・マクドウェル(guitar)からなる5人で、ジャズやブルースを演奏していた。
高校卒業とともにこのバンドが解散すると、「ウエス・ミンスター・ファイヴ」(Wes Minster Five)に短期間加わったのち、1964年に当時イギリス屈指のブルースあるいはソウル・シンガーとして大きな人気を誇っていたクリス・ファーロウ率いる「クリス・ファーロウ & ザ・サンダーバーズ」の一員となる。
1967年にサンダーバーズから離れると、「ジーノ・ワシントン & ザ・ラム・ジャム・バンド」を経て、1968年8月、高校時代の友人であるハイズマン、リーヴスらと合流し、「コロシアム」の結成に参加。
ジャズ・ロックあるいはアート・ロックの雄としてブリティッシュ・ロック界に君臨したコロシアムは、1971年までに4枚のアルバムを発表している。
1971年秋にコロシアムが解散すると、グリーンスレイドはジャズ・ロック・バンド「イフ」に短期間在籍。
1972年11月、コロシアムでバンド・メイトだったトニー・リーヴス(bass)、元ウェブ~サムライのデイヴ・ローソン(keyboard)、キング・クリムゾンやフィールズで活動していたアンドリュー・マカロック(drums)とともに、自分の姓を冠した自己のバンド「グリーンスレイド」を結成する。
ロックでは珍しいギターレス・バンド、かつツイン・キーボード・カルテットというユニークな編成で話題となったグリーンスレイドは、1973年にはファースト・アルバムとセカンド・アルバムを立て続けにリリースして注目されたが、4枚のアルバムを残して1976年初頭に解散。
1976年、ファースト・ソロ・アルバム『カクタス・クワイア/Cactus Choir』を発表し、レコーディングに参加したミック・ロジャース(guitar, vocal)、サイモン・フィリップス(drums)らとともにツアーを行う。
1977年にはトニー・リーヴス、ジョン・ハイズマン、ミック・ロジャースとともにグリーンスレイドとして1週間のツアーを行ったが、パーマネントな活動には至らなかった。
1979年、セカンド・ソロ・アルバム『The Pentateuch of the Cosmogony』を発表。これはグリーンスレイドの4枚目のアルバム『タイム・アンド・タイド』のイラストを担当したパトリック・ウッドロフとのコラボレーション作品である。
その後はテレビ業界に活動の拠点を移し、テレビ音楽の制作に専念。「新しいテレビのテーマが必要になったときに、イギリスのすべてのテレビプロデューサーがグリーンスレイドを呼ぶ」と言われる存在となり、BBC放送の番組「Gangsters」(1975~1978)や「Bird of Prey」(1982~1984)、「A Very Peculiar Practice」(1986)など数多くのテレビ音楽を担当した。
1994年、友人でSF作家テリー・プラチェットの小説に触発されて制作した15年ぶりのソロ・アルバム『From the Discworld』を発表し、ロック界に復帰。またこの年にはコロシアムの再結成に参加している。
1997年、コロシアムは27年ぶりのスタジオ・アルバム『Bread & Circuses』を発表。
1999年、グリーンスレイドは、リーヴス、ジョン・ヤング(keyboard, vocal)、クリス・コゼンス(drums)の4人でグリーンスレイドを再結成し、コロシアムと並行して活動する。2000年には25年ぶりのグリーンスレイド5thアルバム『ラージ・アフタヌーン』を発表。
グリーンスレイドはライヴ中心に2003年まで活動を続けた。
2007年、コロシアムはジョン・ハイズマン(drums)、デイヴ・クレムソン(guitar)、デイヴ・グリーンスレイド(keyboards)、マーク・クラーク(bass)、クリス・ファーロウ(vocal)、バーバラ・トンプソン(sax)の編成で初来日を果たした。
2015年、コロシアムは2月28日のロンドン公演を最後に活動を停止。
2021年、グリーンスレイドの5枚組ライヴ・ボックス・セット『Live Manners 1973-2001』がリリースされる。
【ディスコグラフィ】
<コロシアム>
☆アルバム(*=ライヴ・アルバム)
1969年 コロシアム・ファースト/Those Who Are About to Die Salute You(イギリス15位)
1969年 ヴァレンタイン組曲/Valentyne Suite(イギリス15位)
1970年 グラス・イズ・グリーナー/Grass Is Greener(『ヴァレンタイン組曲』収録曲を中心としたアメリカ編集盤)
1970年 ドーター・オブ・タイム/Daughter of Time(イギリス23位 ドイツ36位)
1971年 *コロシアム・ライヴ/Colosseum Live(イギリス17位 オーストラリア48位)
1995年 *LiveS The Reunion Concerts 1994
1997年 Bread & Circuses
2003年 Tomorrow's Blues
2003年 *コロン1994-リユニオン・コンサート/Live Cologne 1994
2003年 *The Complete Reunion Concert
2007年 *コロシアム・ライヴ!05/Live05
2009年 *Theme for a Reunion
2014年 タイム・オン・アワ・サイド/Time on Our Side
2015年 *Live At Boston Tea Party, August 1969
2020年 *Live At Montreux Jazz Festival 1969
2020年 *Live At Ruisrock, Turku, Finland, 1970
2020年 *Live At Oioer Club, Rome, Italy 1971
2020年 *Live '71, Canterbury, Brighton & Manchester
★シングル
1969年 Walking in the Park
1969年 The Kettle
1971年 The Daughter of Time
<グリーンスレイド>
☆アルバム(*=ライヴ・アルバム)
1973年 グリーンスレイド/Greenslade
1973年 ベッドサイド・マナーズ・アー・エクストラ/Bedside Manners Are Extra
1973年 *Reading Festival 1973(1曲のみ)
1974年 スパイグラス・ゲスト/Spyglass Guest(イギリス34位)
1975年 タイム・アンド・タイド/Time And Tide
1997年 *Shades of Green(1972-75)
1999年 *ライヴ'73-'75/Live
2000年 *ラージ・アフタヌーン/Large Afternoon
2002年 *Greenslade 2001/Live The Full Edition
2013年 *ライヴ・イン・ストックホルム 1975/Live in Stockholm March 10th, 1975
2016年 *The Birthday Album - Live Switzerland
★シングル
1973年 Temple Song
1975年 Catalan
1976年 Gangsters
<ソロ・アルバム>
1976年 カクタス・クワイア/Cactus Choir
1979年 The Pentateuch of Cosmogony
1994年 From the Discworld
1999年 Going South
2011年 Routes/Roots
<ゲスト参加>
*ディック・ヘクストール=スミス
1972年 ア・ストーリー・エンディッド/A Story Ended