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ディック・ハリガン

2023-05-23 17:16:16 | others

ディック・ハリガン Richard Bernard "Dick" Halligan


【パート】

  ピアノ、オルガン、トロンボーン、フルート

【生没年月日】
  1943年8月29日~2022年1月18日(78歳没)

【出生地】
  アメリカ合衆国 ニューヨーク州トロイ

【経 歴】
  ブラッド・スウェット&ティアーズ/Blood Sweat & Tears(1967~1971)

 
 ディック・ハリガンは、「ブラス・ロック」ブームの火付け役であるジャズ・ロック・バンド、「ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ」の創設メンバーである。
 娘はヴォーカリストで、ポップ・デュオ「Bitter:Sweet」のシェイナ・ハリガン。


 ハリガンはニューヨーク州のトロイで生まれ、グレン・フォールズで育った。
 子どもの頃から何種類もの楽器に親しみ、長じてはスタン・ケントンやトミー・ドーシー、グレン・ミラーなどのビッグ・バンド・サウンドを聴くようになり、影響を受ける。
 その後マンハッタン音楽学校に進み、音楽理論と作曲の修士号を取得。
 卒業後の1967年、サックス奏者のフレッド・リプシウスから誘われて、ブラス・ロック・バンド「ブラッド・スウェット&ティアーズ」(以下BS&T)に加入。
 BS&Tの創設メンバーは、ハリガンのほか、バンド・リーダーのアル・クーパー(keyboards, vocal)、フレッド・リプシウス(alto-sax)、ジェリー・ワイス(trumpet)、ランディ・ブレッカー(trumpet)、スティーヴ・カッツ(guitar, vocal)、ジム・フィールダー(bass)、ボビー・コロンビー(drums)の、総勢8人であった。
 ハリガンはトロンボーン奏者としてファースト・アルバム『子供は人類の父である』の制作に参加したが、アルバム発表後にキーボード奏者のアル・クーパーがバンドを脱退すると、その後任に選ばれた。


 1969年、BS&Tは名盤の誉れ高いセカンド・アルバム『血と汗と涙』を発表。
 このアルバムでハリガンは、トロンボーンのほか、オルガン、ピアノ、フルート、ヴォーカル、編曲を担当している。
 『血と汗と涙』は、ビルボード・チャートで7週にわたり1位を記録。アメリカだけで400万枚を売り上げ、プラチナ・アルバムを獲得したばかりか、1970年のグラミー賞「最優秀アルバム賞」を受賞した。
 またハリガンがアレンジしたオープニング曲「エリック・サティの主題による変奏曲」は、グラミー賞「最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞」を受賞している。
 

 1969年にはBS&Tの一員として、ウッドストック・フェスティヴァルに出演。
 1970年にはバーブラ・ストライザンド主演の映画『フクロウと子猫ちゃん』の音楽を担当する。
 1971年、BS&Tは4作目のアルバム『B, S & T;4』を制作したが、ハリガンはこのアルバムで3曲を共作した後、この年限りでバンドから脱退した。


 BS&T脱退後のハリガンは、映画音楽の制作に携わるようになり、1970年代から1980年代にかけては、バート・ランカスター主演『戦場』(1978年)、チャック・ノリス主演『フォース・オブ・ワン』(1979年)、チャック・ノリス主演『オクタゴン』(1980年)、トム・ベレンジャー主演『処刑都市』(1984 年)など、多くの映画で作曲と編曲を手掛けた。そのほかテレビのコメディードラマ『Holmes And Yoyo』の音楽も担当している。


 1990年代にはイタリアに移住し、ローマを中心に自己のジャズ・コンボを結成して活動を続ける。
 2003年、「ディック・ハリガン・ローマン・カルテット with シェイナ・ハリガン」名義でアルバム『Slow Food Forum』を制作(2006年リリース)した。
 2006年からは、ジャズや室内楽など様々な音楽の作曲家・演奏家として活動。
 2011年と2012年には、「Musical Being」というタイトルの自伝的ワンマンショーを上演している。2013年には「Love, Sweat & Fears」というタイトルとして上演された。
 また彼は、カーネギー・ホールでオリジナル作品を上演・指揮している。


 2022年1月18日、イタリアのローマにて78歳で死去。


     

【ディスコグラフィ】

 <ブラッド・スウェット&ティアーズ>
  1968年 子供は人類の父である/Child Is Father to the Man US47位
  1968年 血と汗と涙/Blood, Sweat & Tears US1位, UK15位
  1970年 ブラッド・スウェット&ティアーズ 3/Blood, Sweat & Tears 3 US1位
  1971年 B, S & T;4/B, S & T;4 US10位

 <ソロ・アルバム>
  2007年 Cat's Dream
  2007年 Slow Food Forum


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『ワット』(テン・イヤーズ・アフター)

2023-05-23 16:58:26 | albums

ワット Watt

【歌・演奏】

  テン・イヤーズ・アフター/Ten Years After

【リリース】
  1970年12月


【録音】
  1970年9月 オリンピック・スタジオ(ロンドン)

【プロデューサー】
  テン・イヤーズ・アフター/Ten Years After

【エンジニア】
  クリス・キムゼイ/Chris Kimsey

【レーベル】
  デラム/Deram
  クリサリス/Chrysalis


【録音メンバー】
 ☆テン・イヤーズ・アフター
   アルヴィン・リー/Alvin Lee(guitars, vocals)
   チック・チャーチル/Chick Churchill(organ)

   レオ・ライオンズ/Leo Lyons(bass)
   リック・リー/Ric Lee(drums)


       



【収録曲】☆シングル=① ★=Live Track

 side:A
 ☆① アイム・カミング・オン 3:44
    I'm Coming On(Alvin Lee)
    ※1971年週間シングル・チャート ドイツ47位

  ② 傷ついたブルース 5:21
    My Baby Left Me(Alvin Lee)
  ③ シンク・アバウト・タイムス 4:36
    Think About the Times(Alvin Lee)  
  ④ アイ・セイ・イエー 5:14
    I Say Yeah(Alvin Lee)
 side:B

  ⑤ 名のないバンド 1:34
    The Band with No Name(Alvin Lee)
  ⑥ ゴナ・ラン 5:57
    Gonna Run(Alvin Lee)
  ⑦ シー・ライズ・イン・ザ・モーニング 7:19
    She Lies in the Morning(Alvin Lee)
 ★⑧ スウィート・リトル・シックスティーン 4:07(live)

    Sweet Little Sixteen(Chuck Berry)


【チャート】
 1971年週間アルバム・チャート
    イギリス5位 アメリカ(ビルボード)21位
    カナダ16位 オーストラリア13位 ドイツ9位 イタリア8位 デンマーク7位 フィンランド7位 ノルウェイ8位 スウェーデン13位


【メ  モ】
 テン・イヤーズ・アフターの通算6作目のアルバム。スタジオ・アルバムとしては5作目。
 ⑧は1970年8月29日のワイト島フェスティヴァルにおける演奏を収録したもの。


     




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