おらっちの炙り焼き ~膳~

世の中を 斬ろうと思って 返り討ち・・・そんな人生 笑ってちょうだい!

列車事故と報道について思うこと。

2005-04-26 18:53:10 | my opinions
 こんばんは、おらっちです。

 新聞やニュースで皆さんご存知のとおり、昨日の午前、JR福知山線で大惨事が発生しました。


 おらっちは兵庫県出身。

 しかも、

 実家は福知山線沿線にあります。事故が起こった現場よりはもっとずっと北のほうになりますが。

 正月などに帰省するときには、ほとんど福知山線を利用しています。京都から山陰線経由で帰ることもできるのですが、新大阪から特急に乗ったほうがアクセスがいいんです。

 通っていた高校も福知山線沿線。3年間利用しました。

 買い物に行くのも福知山線。まあ、親が一緒のときは自動車でしたが。

 付き合っていた彼女の家も、福知山線の隣の駅。


 おらっちの心の中には、「良いイメージ」で、「福知山線」というフレーズが残っています。


 しかし、この大惨事。


 「福知山線」というローカルな言葉が、全国ネットで大々的に報道されている。


 だが、
 

 テレビでは、無責任なニュースキャスターどもが、無責任な口調で「責任の在り処」を突き詰めようとしている。無神経なマスコミが、無神経なテレビカメラが、マイクが、神経を衰弱しきった家族、ご遺族に詰め寄る。

 
 今、目の前に起こっている惨劇を報道するのは構わない。ニュースとはそういうものだ(と思う)。が、ニュースキャスターの個人的な持論を展開する場ではない。ましてや、不幸のどん底にいるご遺族、行方不明者のご家族の心中なんて、マイクを向けなくても察せるだろう。人間なんだから。

 あの、マンションの柱に巻きつくように折れ曲がった車両の中に、今朝、いつものように「おはよう」と言葉を交わした大切な人が、今なお閉じ込められているとしたら・・・。

 
 昨日、実家に電話をした。

 実家にいる家族は、父・母・弟・妹の4人。みんな自分専用の車を所有している。都会での生活が長い方は、「みずきくんの実家って、お金持ち?」なんて思われるかもしれないが、決してそんなことはない。4人それぞれが職についている場合、車がないと、職場にすらたどり着けないのだ。それが、田舎というもの。

 話はそれたが、それぞれが車を持っているため、あの電車に乗り合わせたという可能性は低いのだが、万が一の可能性があるため、電話したのだ。

 とりあえずは、全員無事でした。

 が、
 
 前日(日曜日)の夜、友人と大阪に遊びに行っていた妹が、あの現場を通っていた。電車で、全く同じ線路の上を・・・。

 電話口の母親からそれを聞いたとき、さすがに背筋がぞっとした。


 「運命」だとか「宿命」だなんて言葉を軽はずみに使うつもりはない。

 ただ言えるのは、「事故が起こってしまった」ということだけだ。

 ニュースもしかり。

 若い運転士の経験だとか、スピードだとか、オーバーランだとか、色々報道しているようだが、彼にも家族がいるのだ。彼はまだ、あのめちゃくちゃになった車内に閉じ込められているのだ。
 彼の家族は、彼の無事を心の底から祈っているのだ。

 「報道」が何様かは知らない。

 でも、少なくともおらっちは、

 「報道という名の下に、自分の正義を正当化するような人種」よりは人間らしいと自負している。


 一人でも多くの生存者が救出されることを祈るとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。


 それでは。