ヒメツヅリ

虹色精神万ザイ。

豪徳寺FINAL

2012-02-29 05:23:18 | Weblog
4年間暮らした。


この明かりの中で
幸せだったり
苦しかったり
泣いたり
嬉しさに浸ったり

たくさんのときを過ごした。


この家の生活が大好きだった。
ずっとここにいたい。
この段ボールに囲まれた今でも
まだ出ていきたくないと思う。


王様と一緒に帰りたくて
近くに住みたくて引っ越したこの街

王様がいなくなっても
あたしはこの街でとてもたのしく暮らした。


最後の晩餐はひとりタコライスにした。
店に集うお客さんたちといきなり喋れて笑って すごく新鮮な世界だった。
今までなにしてたんだ って後悔した。

『あたしの初めて付き合った人がバンドマンだったんだ。』


マスターに話す。


『バンドマンと付き合う人は基本的に不幸になるよね笑』



こういうの憧れだったんだー。

あたしにはじめてあった人に
あたしのとっても大切な思い出を話す。


最近のあたしは 世界縮まってたな。
今日みたいに飲みに行って
ぱっと好きな人とか作ればいいのに。

合コンとかよりぜんぜんいいよ。


きのうはピコンだった。
ゴルゴンゾーラフィットチーネと
カマンベールチーズサラダと
生ハム

すべて美味しい。


ああ 豪徳寺を満喫した。


もう 思い残しはない。


また来れるし。


別れの夜に
新しい世界を見つけた。


月曜日には
ひさしぶりにバンドマンに会って
顔は一度も見なかったけど
視界に入った感じでは

もうすっかり変わったな
髪型変わったからだけど
あたしの知らない子

あたしの知らない時代の子


後ろから見る機会があったから見てたけど
肩幅とか
見てしまうと
浸ってしまう
自ら


もう 自分と交わりあった人間なんて
そういうふうにしか見えないよ
って開き直って見つめてた
不思議
あそこにいる人は
あたしを抱いた人なのか
って

思うけど いまは 違う世界の人。


あたしの手が触れないところにいる。



なんとなく
たまに 姿を見れるくらいなら
うれしいかな


そんな 2月末。


あたしにとって悪縁の 2月は 豪徳寺の別れと共に
明日終わる。