BSプレミアムでのドラマ。前の「定年女子」もよかったし、この時間帯は注目してみようかと思った次第。
ドラマは、主人公(原田泰造)が会社でも家でも悲惨な状況に置かれて、あらゆることから逃れるため7年間の失踪の旅に出るというもの。本当かどうかしらないのですが、7年間失踪し続けると死亡したと見なされるというもの。なので7年間逃げると。
彼の状況がどれくらい悲惨かというと、会社では食品会社の契約社員として長年勤めいよいよ正社員になれるかと思ったら「無期雇用社員」として昇給もボーナスも退職金もない契約にされ、家では鬼嫁からも生意気な娘からも邪険にされ、財テクのために買ったマンションは借り手がなくローンの負担から闇金に手を出し、要介護で施設に入居中の父親は段々状態が悪く個室も考えねばならずますますお金に困って…と、第一話は見てて辛かったです。「うちの夫は仕事できない」というドラマがありましたが、あれもそういうタイトルをつけるならこれくらいしないと。
そんななので見るのをやめようかと思ったのですが、辛抱して第二話を見たら失踪後は面白いです。まだ三話までしか見てませんが、ずっと同じ所に潜伏するわけにはいかないので毎回新しい土地に行ってはいろんな人たちと触れあうというのは、ドラマとしてなかなかの素材になります。
闇金の取り立てが自宅にも出没するので、普通の奥さんなら追い詰められて深刻な状況になりそうなものですが、何しろ鬼嫁なので闇金が旦那の居場所を突き止めながら逃げられた時など「闇金のくせに何やってんのよ!」と逆にどやしつけたり。その辺はなかなか痛快です。第一話では「この嫁はんはかなわんわ。これは逃げたくなる。」とか思ったのですが、それがあとから効いてくるのでなかなかキャラクター設計もうまくできてます。
ということで、最後まで逃げ切れるのか話は7年後まで続くのかわかりませんが、割と明るい失踪話として楽しんでます。このまま盛り上がったとして、結末をうまくできるかどうかは脚本に期待です。