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高松凌雲LOVEです>大河ドラマ「青天を衝け」

2021年09月12日 | ドラマレビュー
 高松凌雲というと幕末から活躍した医師ですが、緒方洪庵の適塾でその才覚を発揮し、一橋家のお抱え医師になったあと、その語学力も認められ徳川昭武の一行に加わってパリ万博への参加、及びパリでの留学生活を送ります。

 お医者さんなので、幕末維新もののドラマや映画でもまともに取り上げられることがほぼないもですが、今回の大河「青天を衝け」にはパリ留学中からしっかり出てます。一橋家の関係ということもあるのでしょうか。(特に出番は多くないですが。)

 この人は帰国後に榎本武揚らに同行し函館戦争も経験するのですが、そこで敵味方区別なく治療する病院を作って、その姿に皆が感銘を受けたということが有名です。(もちろん、最初は周囲の抵抗も強かったでしょうけど。) この敵味方区別なくという点は、留学に行ったフランスで本人が実際に目にし衝撃を受け、その精神を深く胸に刻み込んだ上でその後の医師人生を歩んだという偉人です。明治以後は、貧民への治療も積極的に行ったという日本での改革者ですね。

 吉村昭先生の「夜明けの雷鳴」という小説は、まさにこの人の生涯を描いたもので、私は10数年前にこれを読みました。随分骨のある人だという印象でしたが、函館戦争での活動や、その後のあれこれは今回の大河で描かれるのでしょうか。この人はもっと注目されてよい人だと思います。

 それで、今回この人の生涯についてWikipediaで見てみたら、登場した作品として大河の「獅子の時代」が出てるのに、小説としてはこの「夜明けの雷鳴」の記載がありません。Wikipediaってなんでも書いてあるように思ってしまいますが、吉村昭先生の作品が入ってないようではまだまだあてになりませんね。

 それはそれとして、「獅子の時代」というのを久しぶりに思い出しましたが、山田太一先生がなぜあれを書こうとしたか、またあの脚本についての自己評価はどうなのか知りたかったりします。歴代の大河ドラマで、あの作品が一番好きという人がいれば会ってみたいなあ。←おらんやろ。