まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「アイネクライネナハトムジーク」伊坂幸太郎

2014-11-09 06:18:37 | 読書のすすめ
今日も涼しかったですね。

さて 伊坂幸太郎の「アイネクライネナハトムジーク」を読みました。

アイネクライネナハトムジーク
伊坂 幸太郎
幻冬舎



ヘビー級のボクサー小野は、世界チャンピオンになるが
その後すぐにチャンピオンベルトを奪われる。

そんな小野と小野の周りの人々、そしてその人々と関わる人たち。
6つの短編は、読み終わってみると小野の周りにできた波紋のようにも感じる。

その波紋は綺麗に広がっていて、そして波紋の元である小野の言動に影響されている。

そして物語には「斉藤さん」なる人物が出てくる。
迷ったり傷ついたりしたものたちに路上の「斉藤」が
彼らの気持ちにピッタリの曲を聞かせる。

もともとこの作品は斉藤和義による
曲の歌詞を書いてもらいたいという依頼から始ったらしい。
「作詞はできないので小説を書くことならば」ということで短編が書かれた。
「出会い」をテーマに・・・

私たちの周りには、無限に出会いが転がっているようでもあるが
例えば恋愛的にお付き合いする原因が
「廊下の角を曲がったらぶつかってしまい・・・」とか
「落としたハンカチを拾ってもらって・・・」とか
いうベタな出会いであることはまずない。

それは出会いがベタだからというより、
そういう出会い自体が皆無に近いからかもしれない。

本書では、伊坂幸太郎の暖かいユーモアが随所に散りばめられており
職場で読みながら、突発的に噴き出しそうになるのを抑えるのにとても苦労した。

そして読み終えると、かなり幸せな気持ちになっていた。

考えてみれば、出会いは目の前に無数に転がっており
それを活かすのも殺すのも自分の行動次第なのだ。

と、かなり前向きな気持ちなってしまうくらいの幸せ・・・かな。

いがぐりおも 幸せになれる小説っていいと思う?
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