まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

乾石 智子「魔道師の月」

2014-11-25 22:20:38 | 読書のすすめ
今日は 気づいたら冷たい雨が降っていました。

さて 乾石 智子「魔道師の月」を読みました。

魔道師の月 (創元推理文庫)
乾石 智子
東京創元社


まず最初にお断りしておきますと、この本は「夜の写本師」の続巻です。
なぜ、二巻からレビューすることになったかというと、まあ話は長いのでおいておいて
私は一巻の「夜の写本師」もすでに読んでおります。

「夜の写本師」で心を寄せていた少女を最悪のかたちで失ったキアルスと
心に全く闇を持たない大地の魔道師レイサンダーが主人公。

物語は、得体の知れない円筒物<暗樹>が、
コンサル帝国次期皇帝と目されるガウザスのもとに現れるところから始まる。

顔だけでガウザスに気に入られているレイサンダ―。
<暗樹>をどう思うかと聞かれ、すぐにその本質を見抜いてしまう。
その物体の奥に無限に広がる闇。
悪意を呼ぶ悪意。持ち主の悪意をひたすら引き出し、世界の破滅を招くもの。

レイサンダ―は真実を告げる勇気を持てずに逃げ出してしまう。

一方、キアルスは『タージの歌謡集』を森で燃やしてしまう。
それが世界を救う唯一の書物とも知らずに・・・

キアルスとレイサンダ―と<暗樹>の長い闘いが始まる。
二人は世界を救うことができるのか。



大抵の人間の中には、光と闇が同居している。
普段光が強くて闇の部分が見えない人もいれば、逆もある。
普通に暮らしている人間の多数は、そのバランスを絶妙に取っている。

しかし、もしそのバランスを崩すものが現れたとしたら
自分の中の闇が大きくなっていることにも気づかず、どんどん人を傷つけ
その悪意が憎しみが、伝搬されて行ったとしたら・・・
行きつく先は、殺し合いである戦争しかないのか。

悪意や憎しみの連鎖をどう断ち切っていくか。
「夜の写本師」でも感じた著者の強いメッセージです。

ところでお待たせしました。
まんじゅうの「あなたが好き!」コーナー。
(え…誰も待ってないって? TT)

闇を持たないレイサンダ―もいいけど、やっぱりムラカンですよ。
男はこうでなきゃ。

さあ、あなたもどんどん読みたくなってきましたよね?(ホントか?^^;)

私のようなA型気質の方は、「夜の写本師」から。
どっからでもかかってこい気質の方は、本書からどうぞ~♪

いがぐりお 月は好き?
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