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企業研修講師&大学非常勤講師の日々徒然。
~ 貌言視聴思(ぼうげんしちょうし)~

「人」か「こと」か。特性を自己理解して言葉を選ぶ。

2019年02月13日 12時17分50秒 | タイプ別プロファイリング

今日は、アンガーマネジメントではなく、

タイプ別コミュニケーションの立場から書きました。

 

タイプ別コミュニケーションが、私の専門の一つの柱になっています。

人間は完全ではないので、いろいろなクセを持っています。

どちらかに重心を持っているクセ(=特性)があるんです。


今回あつかうクセは、

「人(人や雰囲気・感情)」か「こと(事や物・事実客観)」の軸です。

 

たとえば、

テレビで見ている有名人の方が、病気で入院した、という話題を聴いたとします。

 

「人や雰囲気・感情」に偏っている人なら、対象者の内面に一体化したように感じて、

「可哀そう」「辛いよね」のような同情や共感の言葉を使いやすかったりします。

一体化していなくても、「応援してる」「できることがあったら言ってね」などのように

心理的に近くで寄り添う言葉を使ったりします。

そういう発言を、「事や物・事実客観」傾向の方が聞くと、

現実は何もできないし、何もしないのに、言うだけ・気持ちだけ、だと意味がない、

と『考え』たりします。

 

一方で、「事や物・事実客観」に偏っている人なら、たとえば、

「適切な治療を受けて快復してください」など、他人事(本当に他人なのですけど)のように聞こえる言葉を

知らず知らずのうちに選んでいたりします。

一体化するのではなく、自分を物事の外側に置いて、表現するクセがあります。

「~~と見える」「~という動きがある」などのように、

対象者の外側から、且つ距離感のある言葉を使ったりするわけです。

それを、もう一方の「人や雰囲気・感情」傾向の人が聞くと、なんだか冷たいと『感じ』ます。

仕事の場でも、 例えば、人材の話で「頭数を揃える」などのような表現をしたり。

人を軽んじているわけではないのでしょうけど、

極端にクセのほうに偏っている表現をすると、

「人や雰囲気・感情」タイプの人が聞くと、

この場合だと、人を数としか捉えていないように聞こえるので、

「人を何だと思っているんだ?!」と『感じる』表現になってしまっています。


どちらか片方が、良いとか悪いとかではありません。

単に、軸の両端は、両方にある。それだけです。

心理学では、コインの両側は、両方必要、
両方あって当たり前。両方あってコイン、と言ったりします。

 

ただ、タイプというものは、一生ものではなく、

単にクセなので、右利きの人が、右手を使うようなものです。

例えば、右手がケガしたりして使えないときには、

普段使うのが不得意な左手も、トレーニングすると使えるようになります。

もう一方の特性を、「能力」として身につけることができます。

そのためには、自分がどちらに傾いているかを自己理解して、

もう片方の不得意な一方の特性を理解して、使えるように練習することです。

 

特性の両手利き(クロスドミナンス(cross-dominance))を目指すことに、

タイプ別コミュニケーションを学ぶ意味があります。

 

人は、言葉で感じたり、考えたり、理解する生き物です。

両方のタイプがあるということを知って、
人の共感を得られるような『言葉を選ぶ力』を、

タイプ別コミュニケーションの面からも、身につけられるといいなと思います。

 

コメント
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