Atomic@新宿PIT INN

PIT INN 2Days、大沢さんありがとうございます!余韻に浸りつつ、冷静になれない頭で精一杯書いてみます。

昨年のノルウェー・ジャズウィーク以来の来日公演。しかも新作『Happy New Ears!』がリリースされたばかりということもあり、弥が上にも昨年以上に期待は高まるばかり。だったのですが、会場の入りは満員御礼とまではいかず、両日60~70人くらいだったような気がしました。でもそんなこと問題なし。

セットアップしている様子さえ、既にショーの一部という風に映ってしまう彼ら。プレイとMC、ONとOFFの切り替えがこんなにもはっきりと、そして絵になるバンドもそうそういないのでは?と思いました。

セットリストは『Happy New Ears!』からがメインとなり、その中にそれぞれのプレイが十分に活かされた曲が織り込まれていき、最初から最後まで目の離せないステージを繰り広げてくれました。昨年、初めて彼らのステージを見た時の「ただただ圧倒されっぱなしのすごいステージだった」という印象は、今回は、「どんどん引き込まれてしまう、そして見ていて楽しくなってくるワクワクした気持ちを高めてくれたステージだ」という印象に変わりました。Fredrikのうねるように強烈なサックス、小さくてかわいらしい指先からどうしてこんなに軽快で美しい音色が出るのかいつも引き込まれてしまうMagnusのトランペット、いつ酸欠で倒れてしまうかドキドキしてしまうほど高速で弦をはじくIngebrigt(書き辛いのでフラーテン)のベース。そして、飄々としていながらその力強いタッチで聴き手を魅了するHavardのピアノに、やはりただ者ではないPaal Nilssen-Loveの信じられない持久力によって繰り出されるドラミング。それぞれのプレイが冴え渡っていたのは言うまでもないのだけれど、「次は一体どんな展開になるのか?」というワクワクまでも私達に与えてくれたのです。それは、フリー・ジャズの面白さへの入り口だと思うし、理屈ぬきに生の演奏(アドリヴ)でしか感じ取ることの出来ない、ジャズという音楽の魅力だと思うのです。それをいとも簡単に、そしてわかりやすく私達に与えてくれる彼らはしつこいようだけれど本当にすごい。

そして、とんでもなくすごいところを見せてくれているというのに、そんなこと微塵も感じさせず、それ以上にフロアを楽しませてくれようとするパフォーマンスの面白さ、キュートさ、そしてかっこよさ。

Atomicはやっぱりすごいバンドだと思いました。

そして、そんなすごいバンドの存在を教えてくれたM寝くんにお礼を言わなくては、ね。



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