私的音楽雑記帳
FOLK ETYMOLOGY
9/2 東京Jazz2006 PIANO NIGHT
つい先日まで諦めかけていたのに、思わぬサプライズは突然に起こるものです。どうしてもこの目で見てみたかったステージのチケットを手配してくれたのは、なんとこのオーケストラのベーシストとマネージャー。
Trondheim Jazz Orchestra !
&チック・コリア。ハンク・ジョーンズのステージが終わり、セットチェンジの時から場内はざわざわしていました。音あわせするにも、チック&リズム隊を囲むように横一列に並ぶ総勢10名のホーン隊の姿に、場内もこの人数の多さにはちょっとびびったのでしょう。そしていったんはけてから改めて全員登場。守備位置についたその光景は壮観。最後にチック・コリアとコンダクターが(裸足で)登場。これからとんでもなく面白い事が始まる!そんな期待でいっぱいでした。
Trondheim Jazz Orchestraは、多くの著名アーティストとの共演プロジェクトで話題を呼ぶ、そのプロジェクトに合わせ、変幻自在のメンバー構成が魅力のジャズ・オーケストラ。大好きなノルウェーのグループ(たとえばJaga,Come Shine,Urban Connection,Motif,etc)のメンバーも在籍する大所帯グループ。その彼らが繰り広げるステージ、面白くないはずがないのです。
ステージ序盤は、大人しめ、というか、メンバーもチックも、そして観客までもがお互いを探り合うかのような、まるでクラシックのオーケストラの公演を聴きに来たようなステージ。ホーン隊の、まるで吐く息さえセーブするかのような演奏は、つい先日リリースされたばかりの6年前のライヴ音源を聴いているかのような感覚を覚えました。やはり大物相手では大人しくならざるを得ないのかな、と思った矢先、オーケストラは暴れだしたのです。
チックのピアノと共に、主要メンバーが一人ずつ前に出てはソロパートを披露し始めます。見守る観客と他のメンバー、そして次第にそれに合わせ、ホーン隊が本当に暴れだすようにブロウし始めたのです。横一列の十人が十人とも暴れだしたので、客席も(私も二階席から)身を乗り出してこの先どうなってしまうのか、とばかりにステージに釘付けになってしまいました。楽曲は全てチックの名曲ばかり。なのに目の前での演奏は原曲の面影を残しつつも、思い切りファンキーで、チックのエレクトリックバンドどころの騒ぎじゃないのです。元気が良すぎて、何でなんだろう?と思っていたら、コンダクターがメンバー以上に目の前で大暴れしていました。“もっと暴れて、もっと勢いよく!”と言わんばかりのメンバーを指揮するパフォーマンスは、時にジャンプしたりする場面もあり、やはり「裸足」だから成せる技だったのかも。次第にチック自身もテンションは上がり、メンバーを煽ったり、後半最後には、ピアノを離れて打楽器を叩きまくり、シンバルを叩いてドラムのホーコンをかなり挑発したりして、ステージはクライマックスを迎えたのです。
個人的に最初は、“ジャズ・オーケストラ”って、バンドあるいはビッグバンドでもいいのでは?と思ってたりしたのです。オーケストラだったらクラシック音楽がやはり主になるわけですし。でも、今回のステージを見て、その固定観念は捨てることになりました。こういう大人数の編成で聴くジャズもすごく魅力的で、しかもホーン隊の迫力が増すのは言うまでもなし。そしてこの大所帯に対抗できるのは、やはり大物チックのピアノであり、そしてこの大きな団体をまとめるのはファンキーなコンダクターなくしては語れない、というのも分かったのですから。この三位一体のステージを見ることができて本当に幸せでした。
余談ですが、ステージの後にドラムのホーコン(Hakon Mjoset Johansen)に、チックについてたずねたところ、「彼は本当に素晴らしいアーティストだよ。子供っぽいところも大好きさ」ですって。片言の英(単語)でリリース音源との違いについて感想を述べたときも「だろっ! だって6年も前の演奏だもん。今の方がいいに決まってるさ」と嬉しそうに話してくれました。
ありがとう。そして次の来日を楽しみにしています
Thanks:
Bard Flikke
Steiner Raknes
M.Yabe
S.Kikuchi
Trondheim Jazz Orchestra !
&チック・コリア。ハンク・ジョーンズのステージが終わり、セットチェンジの時から場内はざわざわしていました。音あわせするにも、チック&リズム隊を囲むように横一列に並ぶ総勢10名のホーン隊の姿に、場内もこの人数の多さにはちょっとびびったのでしょう。そしていったんはけてから改めて全員登場。守備位置についたその光景は壮観。最後にチック・コリアとコンダクターが(裸足で)登場。これからとんでもなく面白い事が始まる!そんな期待でいっぱいでした。
Trondheim Jazz Orchestraは、多くの著名アーティストとの共演プロジェクトで話題を呼ぶ、そのプロジェクトに合わせ、変幻自在のメンバー構成が魅力のジャズ・オーケストラ。大好きなノルウェーのグループ(たとえばJaga,Come Shine,Urban Connection,Motif,etc)のメンバーも在籍する大所帯グループ。その彼らが繰り広げるステージ、面白くないはずがないのです。
ステージ序盤は、大人しめ、というか、メンバーもチックも、そして観客までもがお互いを探り合うかのような、まるでクラシックのオーケストラの公演を聴きに来たようなステージ。ホーン隊の、まるで吐く息さえセーブするかのような演奏は、つい先日リリースされたばかりの6年前のライヴ音源を聴いているかのような感覚を覚えました。やはり大物相手では大人しくならざるを得ないのかな、と思った矢先、オーケストラは暴れだしたのです。
チックのピアノと共に、主要メンバーが一人ずつ前に出てはソロパートを披露し始めます。見守る観客と他のメンバー、そして次第にそれに合わせ、ホーン隊が本当に暴れだすようにブロウし始めたのです。横一列の十人が十人とも暴れだしたので、客席も(私も二階席から)身を乗り出してこの先どうなってしまうのか、とばかりにステージに釘付けになってしまいました。楽曲は全てチックの名曲ばかり。なのに目の前での演奏は原曲の面影を残しつつも、思い切りファンキーで、チックのエレクトリックバンドどころの騒ぎじゃないのです。元気が良すぎて、何でなんだろう?と思っていたら、コンダクターがメンバー以上に目の前で大暴れしていました。“もっと暴れて、もっと勢いよく!”と言わんばかりのメンバーを指揮するパフォーマンスは、時にジャンプしたりする場面もあり、やはり「裸足」だから成せる技だったのかも。次第にチック自身もテンションは上がり、メンバーを煽ったり、後半最後には、ピアノを離れて打楽器を叩きまくり、シンバルを叩いてドラムのホーコンをかなり挑発したりして、ステージはクライマックスを迎えたのです。
個人的に最初は、“ジャズ・オーケストラ”って、バンドあるいはビッグバンドでもいいのでは?と思ってたりしたのです。オーケストラだったらクラシック音楽がやはり主になるわけですし。でも、今回のステージを見て、その固定観念は捨てることになりました。こういう大人数の編成で聴くジャズもすごく魅力的で、しかもホーン隊の迫力が増すのは言うまでもなし。そしてこの大所帯に対抗できるのは、やはり大物チックのピアノであり、そしてこの大きな団体をまとめるのはファンキーなコンダクターなくしては語れない、というのも分かったのですから。この三位一体のステージを見ることができて本当に幸せでした。
余談ですが、ステージの後にドラムのホーコン(Hakon Mjoset Johansen)に、チックについてたずねたところ、「彼は本当に素晴らしいアーティストだよ。子供っぽいところも大好きさ」ですって。片言の英(単語)でリリース音源との違いについて感想を述べたときも「だろっ! だって6年も前の演奏だもん。今の方がいいに決まってるさ」と嬉しそうに話してくれました。
ありがとう。そして次の来日を楽しみにしています
Thanks:
Bard Flikke
Steiner Raknes
M.Yabe
S.Kikuchi
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