5/26 ミュージック from フィンランド @ PIT INN

 
 今月末はフィンランドのアーティスト公演が目白押しです。

 今日はOffice Ohsawa企画のフィンランド・フェス@PIT INN。仕事を終えて開演ギリギリに行くと、外に溢れんばかりの人ヒトひと。予想以上の人の多さにびっくりしながらも、意外にスムーズに入れて最前列に座れました。客席からの死角、ここは狙い目だわ!と手ごたえを感じつつ、まもなく開演。

 オープニング・アクトは、太田恵資+佐藤正治 Duo。ヴァイオリンとパーカッションのユニットのステージは、それぞれの音をサンプリングしてエフェクト処理しながらのパフォーマンス。二人だけど大勢いるような音とリズムの迫力に30分間があっという間に過ぎてしまいました。掛け合いのようにぶつかり合う音が、聴いたことのないような面白いグルーヴを生み出し、東欧の民俗音楽を思わせるメロディーラインがとても印象的でした。ベテラン二人のパワーはすごい。

 ユッカと同じレーベル“Free Agent Records”からソロ作をリリースしていることもあり、とても気になっていたアーティストが彼「Teemu Mattsson」。今回はクインテットを引き連れての来日公演でしたが、フェンダーローズがミカエル・ヤコブソンでここでもびっくり。近年のTFCQ関連で沸いたFinish Jazz感は否めませんが、それでもここで彼のプレイを見ることができたのはとてもうれしかった。華麗なプレイでステージに華を添えてくれました。
 話がずれました。Teemu Mattsson。フィン・ジャズ界の若きトランペッターである彼。一音一音がとてもまっすぐ、とてもストレートに伝わってくるのです。昨年リリースのアルバムからの曲が多かったのですが、フュージョン系で軽く聴かせてくれるものよりも、ライヴ後半の疾走感のある曲、メンバーのソロが入れ替わりで繰り広げられるところでの方が、その中においても、何か一本すじの通ったまっすぐな彼の音が引き立っているような印象を受けました。派手さ(スター性?)はないけれど、まじめでクールな現代のフィン・ジャズの一面を見たような気がしました。それにしても、シベリウス、シベリウス・・・来日するアーティストはみんなシベリウス・アカデミー出身なのですね・・・。ユッカもテッポも。

 最後は約一年ぶりの来日、Alamaailman Vasarat。超・高音速チンドン屋バンド、とでもいうのでしょうか。どんなジャンルにもくくれない彼らのステージは本当にいつも楽しい!私は、こんなにも目立つ狂気的パフォーマンスのトロンボーンを見たことはないし、こんな蛇使いのようなゆらゆら流暢なサックスも聴いたこともありません。さらにダブルで奏でられるチェロがこんなにへヴィメタル的高速サウンドを鳴らす楽器だってことも、全部このバンドを見て初めて知ったのです。何者にも属さない音楽性・・・。でもこのスピリットはエア・ギター並みのロックだよ、ねぇ。昨年見た時よりも明らかにパワーアップしている。けど、あっという間にライヴ終了。なんだか短かくてちょっと残念でした。確かメンバーの中に本職の心理学者がいたような・・・こんなファンキーな学者、ちょっと複雑だなぁ。

 というわけで終了したフィンランド・フェス。他ジャンルでも今年はフィンランドのアーティストが数多く来日していますが、いよいよ今週はユッカ・エスコラの来日公演ですよ! 今からソワソワしています。

 
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