私的音楽雑記帳
FOLK ETYMOLOGY
9/29 ノルウェーについて学ぶサロン
美味しいドーナツ工房「レポロ」のカフェショコラ。
今日は6年ぶりにノルウェー夢ネット主催の「ノルウェーについて学ぶサロン」に
行ってきました。
2カ月に1回の開講だそうで、今回のテーマは
「素敵なノルウェーライフ」
~旅先で出会った女性たちの選択~
6月に敢行されたノルウェー案内人青木順子さんと行くノルウェーツアーでの
旅の一コマ、ということで、
さまざまなノルウェー女性の生き方や暮らし方をご紹介いただきました。
★観光農業を営む女性
★絵本作家として活躍する女性
★ワーク・ライフ・バランスのよいフルタイムで働く女性
★90歳でなおイキイキとボランティアしている女性
中でも気になったのは、やはり最後に紹介された90歳になる素敵な女性。
高齢者センター(日本でいうデイサービス専門の施設)で
ボランティアスタッフとして20年勤務しているのだとか。
青木さんたちのようなツアー客に対して、受け入れや説明なども
彼女たちのようなスタッフが行うほか、受付業務や食事時のテーブルセッティングなども
担当します。
ときには、センター主催のバスハイクや小旅行にも同行するそうで、
日本の同年代の方々と比べると、その元気ぶりに驚かされます。
20年続けていられるということ。社会と接していて、自分も社会の一員として
活動するということが、元気でいられる秘訣なのかもしれません。
生きる甲斐と書いて、生き甲斐。まさにそうなんだなぁ。
うちの施設に暮らす同年代…、まぁ、杖なしで歩く方もいますが、
ボランティアスタッフで活動となると…、ね。
施設で暮らす風景を見ていると、イキイキとしている方は、
正直あまり見かけません。ぼんやりしてる人がほとんどです。
デイサービスでは、たまにいらっしゃいますが。
施設で暮らす方々にも、何か生き甲斐があればいいなぁ。
話をもとに戻して、
平均寿命を比較すると、日本と北欧(ノルウェー)はそんなに
変わらないそう。でも、日本のほうが長生き、とはいえ、
それは、たとえば、認知症が進んだり、寝たきりになってからも
入院や入所という形での寿命↑の場合が多いので、
「健康寿命」という点では、ノルウェーのほうがやっぱり高いんだなぁと
お話を聞いて改めて感じました。
先日からいろいろ話を聞いている北欧の福祉モデルですが、
ノルウェーは、石油や天然ガスなど化石燃料が産出されるため、
北欧諸国の中でも比較的裕福。
国家年金基金(国が国民のために貯金しているようなもの)は、
ひとりあたり600万円ぐらい。老後のために自分で
貯金する必要はあまりないぐらい、そのときのために
国がきちんと蓄えておいてくれるそうです。
なんともまぁ、素晴らしい。
先のデンマークの福祉事情では、年金受給年齢を
67歳に延ばすことになりそうと聞きましたが、
ノルウェーでは、定年後の第二の人生をより充実したものに
してほしい、というところで、定年を67歳から62歳に早めるとか。
さらに、日本では、介護は家族がするもの、という考え方が
ほとんどを占めていますが、
ノルウェーでは、「介護は自治体がするもの」という考えが大半で、
介護のために、子供が仕事を辞める、なんてことはありえない。
親も、子供に頼ることはせず、自分の人生は自分で、という風で、
それゆえ、一人ひとりが歳を重ねても自分らしくイキイキとしているのでしょう。
ことごとく日本と違うノルウェーの福祉。
ただ、施設の数自体は日本と同様足りないのが実情で、
入所待機があるのも事実。
でも、付け焼刃的な対症療法の日本の介護保険とは違い、
在宅で暮らす高齢者へのサービスはかなり充実しているので、
在宅で暮らすのもそんなに大変ではないよう。むしろ、自分のペースで暮らす
楽しさを満喫しているようにさえ思えてきます。
国が裕福、だけではない、
根本的な「介護や高齢者福祉に対する考え方」がきちんとできているからこそ
今のノルウェーの福祉システムがうまくいってるんでしょうね。
学ぶべきところは多いと思います。
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