3月に入ってから、雪の降る夜が続いていましたが、
昼間は春めいた陽気の日が多く、
積もっていた雪はどんどんとかさをへらしています。
春はすぐそこ・・・です。
コーラス星の会、
本日の練習会場は「文化センター多目的室」です。
ちょっと手狭ですが、
密度の濃い歌を紡ぎだせる距離感かと思います。
ここのところ
「群青」作曲:小田美樹 編曲:信長貴富
詞:福島県南相馬市立小高中学校平成24年度卒業生(構成・小田美樹)
を練習しています。(末尾に参考動画貼ってあります)
指揮者の先生が驚くほど、
積極的に音楽を作っていこうとする意欲の見える歌になってます。
理由はいくつかあると思います。
大前提として「いい曲」だからなのですが・・・。
「共感しやすいシチュエーションとその心情」が
率直に織り込まれている歌詞なことも、大きな理由です。
「覚えやすくかつ印象に残るメロディー」なことも大きな理由です。
そして決定打は、
この曲の魅力と、「コーラス星の会」の現状の特殊事情、の
奇蹟の出会い、かと思います。(奇蹟はちょっと盛りすぎですが・・・)
「コーラス星の会」の音楽づくりは、
実は、よくも悪くもアルトパートがそのカギを握っているのです。
人数も多い上に、一人一人の存在感も大きいので、
パートとしての「圧」がひしひしと伝わっていると思います。
男声パートはもちろん、指揮者の先生をも、
ビビらせております(笑)
「群青」は、ユニゾン(どの声部も主旋律を歌う)の部分が多く、
クライマックスの部分もユニゾンが多用されています。
混声合唱の場合、
クライマックスは厚みのあるハーモニーを、と
四声部をさらにディビジ(声部をさらに細かくわけること)して
重厚な響きを引き出すことが多いのです(いわゆる個人の感想です)が
「群青」ではあえてのユニゾンになっているのです。
しかもそのメロディーは美しく印象的なのですが、
アップダウン激しめ・・・
音程の跳躍が要所をしめています。
アルトパートを歌っている者の視点で語ると・・・。
ハーモニー重視の曲の場合、アルトのパート譜は、
「同じ音ばっかりでつまんなーい」
「たまーに動くと半音階。気ぃつかうのよねー」
「ソプラノは華やかで、クライマックスやりきった感あっていいなー」
と感じて、妬み僻み嫉み・・が渦まいてしまうのです。
(あっ私は半音階大好物ですけどね。
安定したハーモニーに一点違う色を落とすような微妙な音、
アルトの醍醐味だと思っています。)
「私たちも一緒にもりあがりたいー」てなります。
合唱団として曲を仕上げる段階になれば、
たとえ同じ音しか歌ってなくても、
他のパートの音の流れも把握して、
一緒に盛り上げていくべきなのは、わかってくるのですが・・・。
中音域で同じ音程ばかり歌うのは、
がんばらなくてもできちゃうことが多いんです。
「群青」のユニゾン部分は、
そんなアルトのうっぷんを晴らすのに最適なんです。
跳躍の多いメロディーは、気合を入れないと歌えないんです。
気をつかって、無理に作り出さなくても、
音取段階から、緊張感のあるメロディーの訴えかける力を
引っ張りだすことができるんです。
そんなこんなで・・・
アルトの存在感の大きい「コーラス星の会」には、
「群青」のユニゾンのメロディーは、大きな武器となるのです。
鬼に金棒??
(きっとアルトパートのかたがたからはお叱りを受けます。
「同じ音ばかり続いても、半音階しかなくても、
私たちは緊張感を持って音楽をしっかり作っていっています。」
と言い切ってくださると思います。)
群青(混声四部合唱)/ Combinir di Corista