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近頃、上海路にオープンしたフュージョン・ダイニング「TRES」。 私が初めてこの店に入ったのは、オープンから間もない8月上旬でした。 その後、お客さんの入りはどうなんだろうと気になって、ときどき中を覗きに行っていますが、これがなかなか好評のようで、昼時はいつもカウンターに人が並んでします。 そして2回目の入店は8月下旬。 ![]() その日のランチメニューです。 ビーフステーキに目が行ったのですが、最近の食生活ではEPAやDHAが不足しているのを思い出し、ここはステーキを諦めて「鯖の塩焼き」にしてみました。 中華街で焼き魚のランチなんて久しぶりですね。かつて関帝廟通りにあった和洋中の食堂「ベティ」が思い起こされます。 話が脱線してしまいますが、あそこの和食類には本当にお世話になりました。メインとなる料理や主菜が紙の札に書かれて壁にずらりと並び、その日の副菜は黒板にチョーク書きという、昭和レトロな雰囲気の漂う古い大衆食堂でした。 【食堂ベティがあった場所】 いちばん多く食べたのが「焼き魚+納豆+おひたし」かな。日によって「おひたし」は生卵や冷奴などに変えていましたが、基本的にはこのパターンです。 調理はおじさんが一人でやっていたので、注文した品が運ばれてくるまで結構時間がかかりました。それでも苦情をいうお客さんはいません。みんな常連だったからです。 店の奥半分が調理場で、サンマやサバなどの注文が続くと煙がモウモウと立ち昇り、客席の方まで流れてきて店内に充満。奥が見えないほどでした。 そんな中で毎日、昼になると呑みに来る老華僑がいました。店への行き来は横の狭い路地を使っていたので、おそらくすぐ裏あたりに住んでいたのでしょう。あるいは2階がアパートになっていたので、そこの住人だったのかもしれません。 透明な徳利型をした日本酒を2本ほど空けたあと定食を食べて帰る、それが彼の日課だったようです。いつもは一人で静かに呑んでいるのですが、たまに知り合いが来ると自分のテーブルに呼び寄せて、酒盛りが始まることもありました。 懐かしい思い出ですが、話が迷走しそうなので、スペイン料理屋さんの鯖塩焼きに戻しましょう。 ![]() これがランチのサラダ。 いろいろな野菜が入っていてボリュームもあります。ボウルに入れた材料を氷水の中で冷やしているので、運ばれてきたときはひんやりしています。(湯せんの逆なのですが、なんというんですかね) ドレッシングはかなり濃いめ。 分量と温度以外は、ごく普通のサラダでした。 ![]() このスープ、なんといったらいいんでしょうか、大根(白菜だったかな?)なんかが入っていて和風のようでありながら、スプーンがついてくるので洋食風ともいえそうだし、味付けに干しエビを使っているところをみると中華風でもあります。 まさにフュージョン! そして、この器がまた面白い。まるで湯呑茶碗かぐい飲みのようでしょ。そうなんです、スープを飲み干すと、器の底にこんな文字が現れたのです。 斉藤酒店 電話(2)16** 横浜の市内局番が1桁から2桁になったのは昭和38年ごろ。だからこの器はそれ以前のものと考えられますが、あるいは後年、レトロ調にしたてるために復刻したのかもしれません。 それにしても、スープの器の直径に比してスプーンのサイズが気になります。 添えられたパンはごく普通のもの。というか、「おまけ」という感じですかね。西門通りにあるスペイン料理「サブローソ」のパンと比べちゃいけないか……。 ![]() そして、やってきたメインディッシュ。 鯖の塩焼き! シェフがいろいろと作業をしている姿がカウンター越しに確認できるのですが、まさかこんな風貌で出てくるとは思ってもいませんでした! いやあ、美しく仕立てられています。 コーティングされた肉厚の鯖ですが、中までちゃんと火が通っていて、それでいて表面は焦げていません。この下にはソースが薄く敷き詰められていました。 真っ白なお皿の余白部分には、バジルソース、バルサミコソース、スパイス入りの塩などが添えられて、味の変化を楽しむことができるようになっています。 添えられたトマトは薄切りにしたものをグルグル巻きにして、まるでバラの花のよう。その横にはポテトサラダ。 ときおり野菜を交えながら鯖を食べていくと、まさにスペインと日本が融合したような味わい。美味しいです。 ![]() 食後のデザートとアイスコーヒー。 初めてここで食べた時のデザートは、申し訳ないけど「なんだ、これ!?」というようなものでしたが、あれから数週間、かなり進化していました。 美味しい! ![]() これはその後食べに行った時のもの。 スープの具材は替わっていますが、味付けは前回と同じ。フュージョンです。 パンがイマイチなのが残念… ![]() デップリ、ミッチリしたハンバーグ! やっぱりウマイです。 ![]() 食後のデザート。 しっとりとした味わいでウマイ! ほかの通りと比べて人の流れの少ない上海路ですが、ここにはイタリア風カフェ「香蘭」、「辰寿司」(改築中)、ちゃんぽんの「長崎屋」、日本のラーメン店「福福」などがあり、交差する中華街大通りとは違ってゆったりとした時間が流れている、そんな感じの界隈です。 そこにまた新しくスペイン料理店ができ、ますますこの通りから目が離せなくなってきました。 ちなみに「サブローソ」では金曜日と土曜日にフラメンコギターの生演奏を行っていますが、こちら「TRES」でもこんなことをやるんですね。 ![]() ![]() お店のブログを見たら、ライブの情報が掲載されていました。 昨夜は出かけることができませんでしたが、ライブはどんな感じだったのでしょうかねぇ。 【TRES】 ![]() 「ハマる横浜中華街」情報はコチラ⇒ ![]() |
FUSION、今風に言えばHYBRID。
なかなか面白そうなお店です。
「TRES」の店内にはフラメンコは流れていませんよ。
なぜかFM戸塚でした。
「サブローソ」では以前はフラメンコがかかっていたのですが、
最近の昼時は映画のDVDとよくわからない音楽。
「TRES」に出演したと思われるグループは、
フラメンコという感じじゃないですね。
私の感覚が古いのかもしれませんが、
やっぱり速弾きがないと。