中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

磯子の和食処「ひぜんや」にて絶品ランチ

2017年12月08日 | おいしい横浜

 11月のことだが、妻から「磯子に良いお店があるからランチをしに行こう」という提案があった。場所は磯子駅から歩いて12,3分のところ。間坂を過ぎて磯子中央病院まで来ると、食事処の幟旗が見えてきた。


 お店はこのビルの2階にある。


 階段の踊り場には、やたらとメニューが貼ってある。こんなことをやっちゃうなんて、もしかしたら自社ビルなのかな。


 ここが、この日の目的地「ひぜんや」である。


 店内の一部。まず目につくのは大きな水槽。根岸湾という札が付いているところを見ると、中で泳いでいる魚は根岸湾で獲れたものだろう。
 その上には、踊り場で見たメニューがビッシリと貼られている。


 少し近づいて眺めてみる。画像をクリックすると、大きなサイズで見ることができるよ。
 それぞれのセットに、ユニークな名前が付けられている。
 たとえば「あなた…」というメニューは、「あなたの傍に居たい→鯛そばのセット」。
 「サザエさん」が面白い。サザエの壺焼き・カツオの刺身・明太子(タラ子)・ワカメの酢の物で構成されている。

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 いくら考えても、ネーミングの理由が不明だが…

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 「出戻り」。これは分かりやすい。戻りガツオの入ったセットだ。
 「ミカンの咲く丘」には、なんとスクリュードライバーがついて来る!


 「出世街道を行く」はブリに決まりだよね。

 なんだか面白くて、なかなか注文が決まらない。
 さらに気持ちを揺さぶるのが、これだ。


 白板メニュー。
 生ガキ! 北寄貝の刺身! 白子の天ぷら! 穴子天ぷら! カワハギの唐揚げ!
 これは夜の部の愉しみかな。


 壁のメニューを見ていくだけでも大変なのに、ホールを担当している元気なオバサンがこんなものまで持って来てくれる。
 もちろん1枚だけではない。パウチされたシートが何枚もある。

 「乙女の祈り」。土・日の女性限定で5食のみ!
 和牛ステーキ・海鮮バター焼き・茸の天ぷら・小刺身・明太子・高菜・ご飯・味噌汁・絶品スイーツ・コーヒーのセットである♪


 男性のバージョンもある。何が違うのかというと、絶品スイーツ・コーヒーがグラスビールに代わるのだ。
 

 「AJIのフラガール」。なんでAJIなんだろう。舞い踊りというのは活き造りだからかな。


 広島が好きですという「恋」。これはすぐ分かるよね。

 このようなシートをとっかえひっかえ見ても、なかなか決まらないのだが、なんと、オバサンはさらにこんなモノまで持って来た。

 ネーミングの理由を書いた紙!!
 何が書いてあるのか、いちいち紹介するのは面倒なので、ヒマな方、時間のある方、興味のある方は拡大して読んでみてね。

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 それにしても、ここは注文を決めるのに、とんでもなく時間がかかる店だ。なんたって面白くて、皆で意味を考えているから、なかなか決まらないのだ。

 とはいえ時間をかけてやっと決断。その結果は……


 女性陣は「乙女の祈り」♪
 まず和牛のステーキと海鮮&野菜のバター焼きが運ばれてきた。もちろんガスコンロも一緒だ。
 

 続いて、キノコの天ぷらと刺身。そして明太子と高菜だ。
 聞けばどれも美味しいという♪


 「乙女の祈り」の最後は、アイスクリームとコーヒーでしめる。


 おすそ分けでアイスを少しだけいただくと、それはそれは美味しかった。自家製だという柚子のアイスだった。
 さすが岡村出身の「ゆず」を盛り込んでいるのだ。


 そしてこちらは私が注文した「恋」。
 まずは運ばれてきたのが、広島の銘酒「賀茂鶴」♪
 元気なオバサンがグラスから枡の中へたっぷりとこぼれるように注いでくれた♪


 メインの牡蠣鍋とカキフライ。味噌仕立ての汁が旨い!
 カキフライは大粒ではないが、エキスがコロモの中にしっかりととじ込まれていて美味しい一品だ。


 そして最後はウドン♪
 あの旨みタップリの汁の中で煮込むと、最高の味噌煮込みうどん牡蠣風味ができあがった。
 恋=鯉、つまり広島カープだったのね。


 ところで、この店に入った時からすぐに気がついていた、この地図。


 埋立て前の磯子海岸周辺が書かれている。なぜ、このような地図が飾られているのか。


 そして、お店が入っているビルの名前は「ドルフ安藤橋」。


 とくれば、ここ「ひぜんや」は磯子海岸の埋め立てに尽力した安藤庄太郎氏と関係があると思うのが当然だ。
 壁にかかっている表彰状を見たら、店主のお名前が安藤さんだった。

 磯子区役所発行の『浜・海・道』にこういうことが書かれている。
 「海岸沿いの平坦な道路を造ろうとした葦名金之助が、東京の大手建設業者、安藤庄太郎の資金援助を受けて、浜から今の区役所付近までの海を埋めた。これによって、県道(現・国道一六号線)が開通し、住宅用地も完成。二人の名前は葦名橋、安藤橋として残されたが、川の暗渠化によりその橋も既になくなってしまっている」

 蘆名橋の欄干は現在、蘆名橋公園の柵として再就職しているが、一方の安藤橋は歩道のわきに親柱と説明板がポツンと残されているだけだ。
 30年ほど前は説明板などはなく、親柱がただ立っているだけだった。それでも壊さずに残してきたのだろう。
 「ひぜんや」に行ったら、少し足を延ばして安藤橋のモニュメントをみてくることをお勧めしたい。歩いて数十歩だから楽勝だよ。
 

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10 コメント

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Unknown (るる♪)
2017-12-08 06:19:12
メニュー選びが悩ましいけど楽しいお店ですね。でもこういうセンス好きです。肝心のお料理が良心的なうえにとってもおいしそう。私も行ってみたいです。まずは乙女の祈りかな~。限定5食ならいそがなくちゃ!
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えー !! (小径のヌシ(^-^))
2017-12-08 07:40:33
メニューに水槽に額縁地図
いろいろな意味で面白ーい !!
これはタイミングをみて行ってみないといけませんね

もちろん「恋」が美味しい時期のうちに (´¬`)
返信する
メニュー (管理人)
2017-12-08 08:27:52
るる♪さん:なかなか決まらないですよぉ。
行くときは、ここに掲載した中から事前に読み込んでおいてください。
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埋立関連の店 (管理人)
2017-12-08 08:30:55
小径のヌシさん:オバサンの話もおもしろいですし、店主がいたらもっと楽しそうです。
夜の部がいいのかも。
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これは (ミサイル超獣)
2017-12-08 21:48:55
おみせというか建物自体がオーナーの道楽の賜物というか…
その道楽で美味しい思い出来るのだから素晴らしいなぁ。

王様のワイン、和牛ステーキ、舟盛、うな丼って取り合わせに笑いました。
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面白~い (相子)
2017-12-08 22:15:56
楽しいお店ですね。999という値段 税抜きだと計算がややこしそう。
お食事の内容は凄く良いですね。
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なんだか (管理人)
2017-12-09 07:00:47
ミサイル超獣さん:店主の人柄が偲ばれますね。
磯子の街道沿いには、面白い店があります。
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たぶん (管理人)
2017-12-09 07:02:22
相子さん:税抜だったようです。
999円で美味しいランチがいただけました。
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そういえば (赤飯番長)
2017-12-09 21:23:43
酔華さん、こんばんわ。。。

ひぜんやさんは忘年会、新年会で
随分お世話になっています。
お店の安藤さん、埋め立てをした安藤さんと
関係あると聞いた事があります。
近くの安藤建設さんも親戚だったような・・・

今は無いんですが、ひぜんやさんの1階の
入り口に水槽があってイカが何十匹も泳いでたんですよ、近所の子供がはしゃいで水槽を
叩いてイカがショックで死んじゃったので撤去したみたいですww
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安藤さん (管理人)
2017-12-12 08:25:08
赤飯番長さん:お店の人に聞いたら、埋め立ての安藤さんは何代か前の当主だそうです。
安藤建設も関係あるとのことでした。
こういうお店があって良かったですね。
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