ご先祖様が読んだお経が、多分私のDNAの中に刻まれているのでしょう。
最初のバイト先で仲間はずれに遭いいじめられているときに、きっとバイブルには素敵なことが書いてあるのだろうと思って、心の慰めに買って読んだら期待外れ。
まあくどくどくどくど人間に小文句をつける文章のオンパレードで、腹が立ってきて読むに絶えず、キリスト教の友人に「あんたは信用できないから付き合わない。」と言われたときに、古本屋に売り払いました。
さて亡くなった父親が寝込む前に鎌倉に行って、お土産に岩波文庫の浄土三部経を買ったら、阿弥陀経に極楽浄土のことが書いてあって「ああ、俺が二十歳の時に求めていた本はこれだったんだ。」と、やっと期待していたものに出会った喜びを感じました。
恥ずかしながら二十歳の時に女の人に遊ばれて神経衰弱になったときに買った岩波文庫の法華経にも「我が此の土は安穏にして云々。」と霊山浄土の記述があったので、やっぱり私の求めているものは、バイブルではなくて仏説だったのだと再確認したのです。
でも、私が聖なる夢を見るときは、大体が神社か衣冠束帯を着た神様なのです。やっぱり私は日本人ですから、なんか困ったとき助けてくれるのは外国の神様ではなく、日本の神様なんだなあと思いました。
そんなことを思った私でした。
