あることが苦手でそれを回避しようとする。
実はこれ、逃げたいものに執着していることだ。
例えば孤立を避けたい人がいる。
孤立を避けたいから、必要以上に人にしがみつき、それがうまくいかないときは、酒やセックスなどの依存の対象にしがみつく。
だが、この人が本当に恐れているものは、孤立ではない。
孤立感から来る不安。
それを恐れているのだ。
その不安の対象を見つめよう。
人を不安に指せる怪物は、そんなに恐ろしくはない。
あなた自身が自由気ままに使える時間というチャーミングなペットを、勝手に怪物にしているだけなのだから。
不安から動く人は、実に愚かだ。
例えば孤立から来る不安を恐れる人は、実はその人と一緒にいたいのではなく、不安を恐れているのだから、相手を見ていない。だから相手を喜ばせようとしてサービスはしても、相手の本当の望みには実は鈍感で、根性がねじ曲がっている人は、ことさらそれを無視する。
相手だって心があるから、あなたが本当にその人と一緒にいたいのかどうかは伝わってくる。
それでお互い居心地の悪い思いをして仲違いするのは愚かなことだ。
閑話休題。
これは一例に過ぎないが、人は恐れるものに執着し、その人が自由に制御できるものそのものを、不安を与える恐るべき怪物に育ててしまう。
そんなことを思ったいけもとであった。