たまに夕方の六時ごろになると、いきなり頭の中にもやがかかったようになり、何も考えられなくなったり、体が動かなくなったりするので、誰かが生霊を飛ばしてくるんだろうと思っていた。
そしてデート中にこのことを話し、具体的に名前を列挙したら、まだK戦闘員と交友しているのかと彼女さんに怒られ、とうとう彼女と別れてしまった。
なぜなら、ことはικμτ一人ではすまず、ικμτの家族や親しい人たちにまで、勧誘の手が及ぶからだ。
いくら何でも、呪詛でこんなことは起きるまいとネットでググってみたら、ブレインフォグという、れっきとした病気であることが分かった。
はじめはてんかん発作を疑ったが、意識は持続して、その間に起きたことは覚えているのでてんかん発作ではない。
それが決め手になった。
大体源氏物語の六条の御息所じゃあるまいし、生霊を飛ばして人の頭をパッパラパーにさせてみたり、動けなくさせたりするぐらいなら、その能力で、宗教でも開いているはずだ。
ブレインフォグ。
本の話だと思っていたら、まさかικμτもかかるとは思っていなかった。
今度病院に行ったときに、ブレインフォグに悩まされていることを、先生に話してみることにする。
以上、ικμτ。