たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

病理検査の結果

2012年11月19日 | 日記

辛い手術に耐え甲状腺を片方取りましたが、その病理検査の結果が出ました。予想されたとおり良性腫瘍でほっとしています。

退院2週間後の外来診察で、担当医からその結果報告を受けました。「甲状腺腫瘍の疑い」が手術時の病名でしたが、切り取った標本を病理検査された結果は、正式には「腺腫様甲状腺腫」と告げられました。腺腫のような腺腫というややこしい病名です。

ディスプレーに表示された検体画像は、濃緑色の検査シートの上に全体像の写真が1枚、大きさは画面のゲージで測定されると、横3センチ×縦5センチほどと計測され、褐色の結節(しこり)で、見て気持ちのいいものではありません。

病理医はその結節を8枚にスライスして顕微鏡で検査され、スライス切片が8枚、2列にシートの上に並べた写真でした。

担当医の助教授は「あなたは調べるのが、好きなので・・」、と言いながら、「病理検査レポート(組織診)」をプリントアウトし、英文の病名「adenomatous goiter」を、和名「腺腫性甲状腺腫」と親切に手書きしていただきました。
病理医2名の報告者の氏名が印刷されていて、コメント「病理所見」が6行ほど専門的内容で記入されています。これには大きさは2.4cm×2.4cmとなっています。病理医の仕事は縁の下の力持ちといった役どころです。病理検査の結果を書面で交付され、詳しく説明を受けたのは初めてです。

Drは「これを腫瘍と、私は言いたくないのですが、・・・細胞が異常形成されたのです」、「切除して、このように検査しないと、分らないのです」と説明されました。これは始めてお聞きする病名でした。
・「安心しました、ではこれで治療打ち切り。後は何の心配もありませんか?」、、「経過観察は必要ありません。紹介先の病院へ結果報告しておきます」。
・「甲状腺ホルモンの分泌機能の定期血液検査も必要ありませんか?」、「ホルモンは十分、分泌していますので必要ありません」。
・「術後の血液検査で、サイログロブリンの数値は?」、「正常値に近くなりました」と、検査画面を表示し、43ng/mlと、2年前の県病院での検査値、84.6≦32.7ng/mlの半分近くに改善され、正常値に近くなっているのを確認しました。

院内図書室から借りた本では、サイログロブリンとは、甲状腺ホルモンの素になるもので甲状腺に常に存在し、必要量だけが出て甲状腺ホルモンになる。腫瘍があると増加するので、腫瘍マーカーとして指標になるとありました。
また、副甲状腺は甲状腺の裏側にあると、看護実習生の学生さんに教えていただきました。

しっかりお礼を述べ、多くの先生をわずらわせた、3年越しの甲状腺治療は終わりました。納得のインフォームドコンセントでした。

帰宅して 甲状腺の良性腫瘍 腺腫様甲状腺腫とは、その1その2 その3 などを勉強しました。
腺腫とは辞書では
・乳頭腫とともに良性の上皮性腫瘍(しゅよう)の群に属する腫瘍で、胃、腸管、乳腺、卵巣、甲状腺などにしばしば発生する。
・分泌腺の細胞が増殖してできる良性腫瘍(しゅよう)。甲状腺・胃腸などに生じる。アデノーマ、とあります。

付録)「医者ががんにかかるとき」より
 “先だって甲状腺癌の世界的権威F教授にお話をうかがった。
「甲状腺に小さな癌を見つけた場合、発見から2、3週間じっと見ていると予後の見当がつく。その2、3週間の間に急に大きくなる腫瘍は、どんなに大きく切除しても、何をやっても予後は非常に悪い。一方同じ2、3週間の間に大きくならない癌は、きちんと切除すれば完全に治る。どうやら、われわれ外科医が治したと思っているのは、治る癌を治しているのであって、治らない癌はどうやってもだめなのかもしれない」。”
 これは甲状腺がんばかりではなく、すべての癌にも共通していると著者はいっている。”このF教授は「胃の透視とか血液検査などは、定期的にはやっていない。まあ、なるようにしか、ならないでしょうから」と、笑っていらっしゃた”とあります。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お見舞い (山登り)
2012-11-19 18:16:28
甲状腺の手術は良性腫瘍だったようで
良かったですね。
肺など、何回か手術を受けておられるようですが、これを最後にしたいですね。
薬師庵で、お祈りします。
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お見舞ありがとう (corona404)
2012-11-19 18:30:56
山登りさん、お見舞ありがとうございます。
8年で年1回づつ、6度の手術に参りました。
転移でも、再発でもない多重がんという老化現象です。
観音様へのお参り感謝します。
あなたもご自愛下さい。
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ほっとしました (hygoodday1203)
2012-11-19 19:53:00
良性でよかった。

肉体は必ず老化して少しずつ劣化していくものだと、思います。
正常に新陳代謝ができなくなり、癌という細胞の異常増殖もそのひとつだと思います。
そして、現れ方には個人差があるものの、最後に阿弥陀様のもとへもどるのでしょう。
その最期の迎え方の時期、速度、状況もそれぞれだと思います。

私は、何か解らない事に遭遇する時に怖いと思います。
coronaさんと同じ状況になったら、少しは怖れが和らぐかもしれないと思います。

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ありがとうございます (corona404)
2012-11-19 20:23:55
hygoodday1203さん、深いコメントありがとうございます。
今日、大腸カメラの先生のところへ、インフエンザの予防接種にいってきました。
この先生の血液検査を含めた、病院宛親書を持参したので、先生に「切らなくてもよかったかも・・」とお聞きすると、「いや、そうではありません」といわれました。
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