たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

入院4日目以降

2012年11月06日 | 日記

甲状腺の手術くらいで痛みに悲鳴を上げるのは恥ずかしい。大学病院は重症患者が多くて、見ていると学童以下の幼児が頭に大きな手術創を残してお母さんと散歩したりしていました。
私がお世話になった6階は耳鼻咽喉科・頭頸部外科が東病棟、対になった西病棟は眼科と脳神経外科なので頭に手術創を大きく残した老人が多く見かけられ、手術の大きさを想像しました。

手術翌朝はやれやれ一夜が明けたとういう安堵感と疲れでまた一段と痛み、スタッフに見苦しく呻きました。それと寒さでした。看護師長さんが手配してくれた個室は、建物の構造からくるのか、師長さん自らが「この部屋は寒いですね」という始末でした。
夏の時期は反対に快適だそうです。コストの関係でまだ11月のはじめは暖房を入れられず、湯たんぽなら手配できるといわれましたが、恥ずかしいので断わり、掛け布団を1枚所望しました。ガタガタ震えて夜明けを待ちました。

経過は良く、翌朝導尿カーテーテル(フォーレ)も抜かれ、肺や大腸に比べれば楽なのに、朝食、昼食とも辞退し、夕食から空腹でたまらず部屋でお粥をいただきました。

創部処置の廃液のドレーン抜去は喉という大事なところなので、長めに入れて置くと主治医に言われました。午後から痛みもとれてきて元気を取り戻しました。ドレーンを抜いたのは手術の水曜日から4日目の土曜日でした。朝、看護師が「今日あたり抜かれるかな」といいましたが、「土曜休日なのでどうかな・・」と言って、構内の長い散歩から戻ったら主治医がわざわざ出勤され私を探されたそうです。

部屋に戻って知らされ恐縮し、看護師はDrに電話を入れました。当直医に頼んできたとのこと、当直医から抜いていただきました。結構長い管が入っていて10センチ近く、手術創も10センチといわれました。頸の皺に沿って切ってあるのでそのうち目立たなくなるでしょう。

痛み止めは手術当夜に1回、翌日から2日目まで朝・夕と2回ほど処方していただき、痛みの回復も早かったと思います。

ドレーン抜去は肺が手術日から3日目の夕方、大腸は5日目に抜かれたと記録しています。両方とも硬膜外麻酔で背中に痛み止めの管を入れて、麻酔薬を網に入ったビンに入れ、肩掛けし、蒸発する薬の効果で痛み止めをしていただきました。この管の抜去も大腸が4日目、肺もそれくらいで抜いたと思います。今回は麻酔方法が違うのでこれはありません。

個室には2昼夜居て元の相部屋へ戻りました。大腸の手術当夜は看護副師長さんが面倒をみてくれ、「医師の仕事ははたが思うよりハードで厳しい職業です」と言われ、家内の末期は年末・正月を病院で過ごし、看護師は「病人に盆正月は無い」とも言われました。
医師という職業は責任も重く、勤務医はその割にギャラも安く、健康で使命感に溢れた人でないと務まらないでしょう。頭がいいだけでは医師になってはいけないのです。


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