私が長く勤めた会社は全国規模の準官庁のような、昔は省庁の時代もあった会社です。総合職、上級公務員試験を真似た、おかしな新卒採用制度を採っていて、高卒天国、大卒地獄といわれました。大卒は数ヶ月の集合研修の後、私の職場へも新人が現場研修に来ることがありました。
彼ら彼女らはレポート提出を求められます。配属部署が決定しても3年間はレポートが求められ、その内容でほぼ本人の将来が決定づけられると聞きました。レポートを見ることも、審査にも私は関係なく上級部署がやります。そこで間接的に私も評価されたでしょう。
何かを書くことについて、私が彼らに言ったことは、昔、「週刊朝日」の名編集長の扇谷正造さんが書いていた「テーマの私物化」ということです。
扇谷氏は「蛍光灯について書け」というテーマだとまず書けません。ところが「我が家の蛍光灯」、「私の部屋の蛍光灯」、「私の机の上の蛍光灯」なら書けます。事業の現場で自分の目で見た事象をデータに取り論考せよと、助言しました。
これが正しいアドバイスかどうか分りません。
中には東大経済卒の子もいたなぁ。この子とは酒も飲んだし、麻雀もやったね。彼とは妙に気が合ったし、入社試験では指定校とか言って特別入社だったようだ。それから長い日を経たが、私の現職中には彼の名を見ることは無かったなぁ。やはり初期研修の場がよくなかったか。彼も当然退職しているだろう、どうしているかなぁ?
阪大経済卒の子は10年ほどしたら刊行物に名が載った。
愚息は実社会へ出ればどんな学校を出たかなんて全く関係ない。節目がくるとレポートと幹部の面接試験があるらしい。昇任試験は無理して受けないと言っていた。お前の人生だ好きなようにと言ってある。
「文は人なり」 文章は、書き手の考え方や性格を表す。文章を見れば、書き手の人となりがわかる。フランスの博物学者の言葉とある。
付録)・キャノンさんからご丁重な返信をいただきました。恐縮しています。
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