お~カナダ! たてよこナナメ歩き

主にカナダ🇨🇦西海岸の生活話と少しアメリカ🇺🇸のことと音楽について

売主さんとの直接交渉

2010-07-09 09:34:56 | 家の売買と引越しとリフォーム
毎日肌寒くて「夏はどこなの~?」と文句が飛び交っていたのですが、
三日前に急に暑くなり、バンクーバーも夏らしい日が続いています。
私の住んでいるところは33℃くらい・・・ゆうべは寝苦しかったです。
こんなに暑くなるのは、毎年7月のうちの一週間くらいだけ。
夏でも窓を開けたまま寝るとか扇風機使うなんて日はほとんどありません。
今年はどうなるかわからないですけど、予報では明日から気温が下がっていくそうです。
短い夏を精一杯楽しもうと、毎日子どもをつれてプールに行っています。
(ここで、普段なら、撮ったばかりの画像を載せるところなのですが、
実は私のデジカメを娘にもっていかれてしまったので写真が撮れないのです。とほほ。)

さて、話の続きです。

見に行った家のオーナー、Cさんとします。
かなり積極的に電話をくれたので、月曜の夕飯のあとに会いに行くことにしました。
いくつか気になる点もあったので、確認したかったし、二女を除いて家族みんなで行きました。
Cさんはご主人を呼んできて、一緒にテーブルにつきました。

直接交渉しよう、という話になれば、当然値段も自分達で決めることになるのですが、
私はこういう話がニガテです。特に面と向かっては・・・でも、ちゃんと話をしないとと思い、
ノートにどんなことを聞いたり話したりするか、メモを書いてから行きました。

事前に銀行の、いつもいろいろ教えてくれる担当の人に聞いたところ、
家の売値は、政府の評価額のプラス10%までが理想だよ、とのことでした。
評価額は、固定資産税の算出の基準になるもので、毎年初めに手紙で送られてきます。
「でも、他人の家の評価額なんて、エージェントに聞かないとわかんないでしょ?」
と聞くと、それがまた、全然知らなかったのですが、ネットで公開されてるんですと!
いいことを教わりました。
住所を入力すれば、その家と周囲の家の評価額と、最近の売却価格が出てます。
実は、前に家を見せてもらったとき、件のA氏に、Cさんの家の評価額を聞いたのですが、
「えっと~確か○○万ドルだったかな~」という返事でした。なんかあやしかったので、
自分でネットで調べてみると、なんと、A氏申告より日本円にして800万円近く低いんです。
(A氏がわざと間違えて高い額を言ったのか、うろ覚えだったのかは知りませんが・・・)
計算してみると、Cさんの家の売値は、評価額の40%増しです!!
これはかなり割高ですよね。Cさんの家の評価額は、今私が住んでいる家の評価額より低いんです。
もし、Cさんの家を売値通りに買ったとして、将来評価額が下がったら、
今度自分達で売るときに、すごく低い値段でしか売れないので困るだろうなあと思いました。

値段の交渉ですが、理屈から言えば、エージェントに支払うはずのコミッションは、
売主と買主で折半というのがまあ、理にかなっているかなと思います。
200万円コミッションを払うとすれば、最終的に双方で決めた売値から100万円引く感じです。
実際、この家の売却を頼んだエージェントとの契約はもう何日か前に切ったということでした。

どんな感じで話が進むのかとドキドキしていたら、Cさんがいきなり威圧的に出てビックリしました。

Cさんご夫婦はほぼリタイアしていて、子どもさん達は独立しているそうで、
「今の家が売れたら、次に小さめの家を買って、その差額で旅行などもしたいと思ってる。
でも、実はこの家には思い入れがたくさんあるので、売れなくてもいいの。お金はあるから。
で、あなたたちは一体どうしたいの? 具体的な額を言ってちょうだい。その話しに来たんでしょう。
私と主人は、言い値ちょうどの金額が欲しいのよ。じゃなきゃ、買ってくれなくてもいいのよ。
全然かまわないんだから、あなた達次第よ。」

もっと穏やかに話が進むと思っていたので、思わぬ展開にまいってしまいました。

ご主人はずっとご病気だそうで、そこに座っているのもつらそうな感じだったのですが、
小柄なアジア系女性のCさんが、交渉で私達に侮られたくないと思い、
白人の大柄なご主人に同席してほしかったという気持ちが言葉端にちらほら見えました。

私達は目配せをして、ここでは金額の話し合いをしないことにしました。

買主としては、直接交渉した結果、売主の言い値全部を出すなんて思いもよりません。
もし私達がそんな額を出すのなら、売主にエージェントがいてくれたほうが断然楽なのです。
なにしろ、自分達で売買したら、契約、売買、登記にかかわる手続きは一切自分でやることになるし、
第一、相手が本当に誠実に手続きしてくれるのかどうか、全然わからないのです。
買主の私達は一切コミッションを払わないのです。売主が払うんです。
だから、売主が高く売ろうと思って買主と直接交渉するのなら、
払わなくて済むコミッションの半分くらいは買主側に渡すくらいの条件でないと話になりません。

それで、前から疑問に思っていた家の設備に関する質問をしました。
Cさんは、いろいろ家を改装していて、その話を一つ一つしてくれました。
手間暇お金をかけてリフォームして、子ども達を育てた家には思い入れがあるというのが
本当によくわかったし、そこではお互いの気持ちをよく伝えられたと思います。

そうしていろいろ見て回っていて、あちこちに飼い猫の吐しゃ物がありました。
長女は猫アレルギーを持っているので、これはダメかな・・・と思い始めました。
バルコニーから見る庭、あそこで家族みんなリラックスできるなあと思うと胸躍るのですが。
ああでもない、こうでもないと頭の中はプラス面とマイナス面がぐるぐる回り。

時間も遅くなったことだし、また話し合いしましょうといって帰りました。
家に帰って、なんだかとても情けなく、悲しい思いにとらわれてしまいました。
金額的に無理がなく、庭もまあまあ、すぐ隣の家を除いてまわりの環境もよいし、
汚いところや壊れたところは自分達で時間かけてきれいにすればいいねなんて言ってたけど、
Cさんにあんな風にガンガン言われてしまったのが腑に落ちなくて。

もう、肩を落としてがっくり、って感じでした。
話し合いに行ったときは、もっと思いやりを持って話できるかなと思ってたんです。
そんなにすごく安くしてもらおうとか思って行ったわけじゃないんですよ。
だけど、言い値で買え、じゃなきゃ買わんでもいい、というのはちょっとね・・・
よく手入れしてない家を、政府の評価額の40%増しの値段そのままで買うのはやっぱり危険です。

お茶を入れて、そこにあったフォーチュンクッキーを食べました。
中から出てきた細長い紙にはこう書いてありました。

BE CAUTIOUS AT THIS TIME.

慎重にいけって?

なんか見られてるみたいで、娘と二人、始めは驚き、それからうなずいてしまいました。

それからどうなったかというと・・・(続く)


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