今回のジロ・デ・イタリアも最終盤に入り、ジャージ争いも佳境に入ろうとしているといいたいところだが、今年はマリア・ローザとマリア・チクラミーノはほぼ決まりといっていい状況になっている。
そんな中でこの日はスプリンター達にとって数少ない活躍のチャンスだった。スタート直後から逃げは出たものの、クイックステップやリドル・トレックがタイム差を大きく与えることはなかった。平均スピードは高く緊張感のあるステージだったが、観ている側には少々退屈なものだった。
そんな中でこの日はスプリンター達にとって数少ない活躍のチャンスだった。スタート直後から逃げは出たものの、クイックステップやリドル・トレックがタイム差を大きく与えることはなかった。平均スピードは高く緊張感のあるステージだったが、観ている側には少々退屈なものだった。
焦点はゴール前1kmからのコースレイアウト。60km前後のスピードで選手たちが突っ込んでいく。落車も心配されたが、幸い天候も回復し、路面もドライ。ただ、マリア・チクラミーノのミランがチームのトレインから逸れてしまったのだ。ここまでステージ3勝と圧倒的なパワーで勝利をつかみ取って来た23歳のイタリア人は、ここで経験の無さを露呈してしまうことになる。
最後には持ち前のパワーで追い上げを図るも、ティム・メルリール(スーダル・クイックステップ)に僅か及ばなかった。これまでも大会終盤で成績を残せてこなかったメルリールだが、初めて手にした同一グランツールでの2勝目となった。脚力は圧倒的にミランだったのだが、最後の位置取りが悪過ぎた。チームが完璧な仕事をし、自分の脚もある中で、この取りこぼしは若さが出たとしか言いようがない。とはいえ、マリア・チクラミーノは2位のカーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)と127ポイントもの差があるので、ローマまで走り切ればミランのものとなるだろう。
この日のステージは予想通りポイント賞争いのトップ3での争いとなり、ポイント賞で3位のメルリールが勝ち、1位のミランが2位、ポイント賞で2位のグローブスが3着という結果になった。
注目は総合争いで2位に8分近い差を持つポガチャルが、今日・明日の山岳ステージで勝ちに来るのかどうかだ。無難にタイム差を守り切る走りをするのか、最強のロードレーサーと呼ばれるエディ・メルクスの記録を塗り替えに動くのか。アシスト次第という面もあるが、ポガチャル自身は狙いに行くと思っている。第19・20ステージを連勝すればメルクスの記録を塗り替えることになるのだから。ここまで来たのなら、エディ・メルクスの再来として新しい時代の幕開けを見てみたい。
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