今朝からすごい風で、家が飛ばないか・・・心配です。(なにせボロ家ですから・・・)
よくお邪魔している、深川市の北 風太郎さんのブログ(素晴らしい写真が一杯です)の今日の話題は「ナキイスカ」(鳥は詳しくないので、初めて知りました)。窓にぶつかって脳震とうを起こしたそうです。
で、この風と鳥で、6・7年前に保護した「エトロフウミスズメ」を思い出しました。
時期は今時期ではなく2月か3月ではなかったかと思うのですが、雪が無かったような気もするし・・・よく憶えていません。
札幌の自宅前で妻とチョコが見つけて保護しました。朝、チョコの散歩に出てすぐでした。車庫の前でヨタヨタしていたそうで、妻が壊れ物を抱くように大事に連れてきました。大きさはスズメが2羽から3羽くらいでしょうか。鳩の半分?羽根に覆われているので大きさがよく分かりません。全体に黒い感じですが、特徴的なのは、頭に毛がピッピッと立っている(う~ん。どう説明したもんか・・・難しいですね。もしよければ検索してみてください)
なんせ、初めて見る鳥でした。妻と相談して、動物病院に連れて行くことにしました。札幌市の場合、野生動物を保護した時は、指定病院で無料で見てくれます。で、指定病院を探すと・・・なんとも、あんまり行きたくない病院が指定されていました。と言うのも、内で飼っていたウサギのラッキーの、爪切りに行った病院だったのです。
爪切りだけで行ったはずなのに、何を思ったのか、いきなり先生はラッキーのあごを押さえて口の中を見て「あ~大丈夫だね。」何を見たのか、一人で納得してその時は終わったのですが、その日自宅に帰ってからラッキーがしきりに口のところを毛づくろいします。その後徐々に食欲が無くなりました。よいよう食べなくなったので、ウサギの名医といわれている先生のとこへ連れて行きました。
診察の結果歯の噛みあわせが悪くなって、口の中が傷だらけになっているということでした。ウサギの場合、先天的なこともあるそうです。あとは年寄りになって徐々にずれてくる事もあるそうでしたが、ラッキーはそれまで全く元気で、年齢的にもまだ青年という4歳でした。あと考えられる事は・・・そうです、爪切りをしてもらった先生が、無理やり口をあけさせた事でした。
名医の先生も「それはありえる」と言っていました。先生のとこでは、ラッキーの口をあけさせる時には、必ずじょうごの小さいのみたいな専用の器具を使います。体を抱く時も必ずバスタオルでくるんで、暴れられないようにと、クッションとして使っていました。
ウサギの骨は弱いので、ジャンプの着地で骨折する事も有ると言っていました。
先生も可能性としては、無理やり口をあけさせた事が大きいと言っていましたが、訴えても中々証明するのは難しいということでした。で、我家は泣き寝入りをした訳ですが、その後二月に1回、早いときは月一で、ラッキーの歯の研磨に行かねばなりませんでした。一回15000円ほどの費用も負担でしたし、病院が遠いので時間的制約も大変でした。ですが何より、そのたびに全身麻酔をされて歯を切られるラッキーが一番可哀相でした。7歳で亡くなるまでズーとそれは続きました。
また、いつものように話が脱線しました。すみません。
そんな訳で、あまり行きたい病院じゃなかったのですが、弱っている鳥を見ていると、わざわざ遠い病院に行ってる余裕もありません。ま~今回限りだから、と、妻と二人割り切って行きました。
行ってみると・・・先生が違います。中々いい男です。年齢も前の先生よりもだいぶ上。といっても私と同年輩でしょうか。
あとから分かった事ですが、ラッキーを見たのは応援に来ていた先生だったようです。
先生は「これは見たことのない鳥だね~。調べてみますね。」そう言いながら、鳥の体を触って、羽根を広げてアッチャコッチャ見ています。ネットで調べたり、野鳥の本で調べたりしましたが、鳥の名前は分かりません。鳥の名前より、元気になるのかの方が気にかかりました。先生の診断は、「強風で叩きつけられて、脳震とうを起こしているのでは」ということで、体力が回復すると、元気に飛べるようになるんじゃないかということでした。
しかし、我家で世話は出来そうにないと言うと、円山動物園に連れて行くことを勧めてくれました。「珍しい鳥のようだから、動物園で保護してくれると思いますよ。」と言います。珍しい鳥なので・・・と言って、写真を何枚も撮っていました。
悪い先生ではないようですが・・・やはりおかしさを感じました。
動物園に電話で連絡すると、ちょっと迷惑そう。テンションが下がります。それでも鳥のため、と、行きました。
入り口で説明すると、鳥類の担当者が来ました。鳥を見るなり「ああ、エトロフウミスズメだね。」いとも簡単に鳥の名前が分かりました。
「エトロフウミスズメ」は普段はオホーツクや、太平洋の海上にいる鳥だそうです。冬期には日本海の海上にも現れるそうで、風の強い日には海から飛ばされて陸地に打ち上げられるそうです。我家の辺りでの発見は珍しいようですが、海に近い手稲区や西区などでは、年に何羽か保護されるらしいです。
「元気になりますかね?」と聞くと「元気になれば海岸で放鳥するんですが・・・ムズカシイでしょうね。」という返事。
野生の生き物は人間から食料を与えられても、ほとんど口にしないそうです。そのせいで、2・3日のうちに死んでしまうそうです。エトロフウミスズメを手にしてみていた飼育員が「こんだけ元気だと、うまくいけば放鳥できるかもしれませんね」嬉しい事を言ってくれました。
放鳥する時は連絡をくれるとのことでしたが・・・生き物は難しいですね