今日は3年ぶりの皆既月食。私自身見たのは何年ぶりなのか・・・。
東京以西では天気が悪くて見れなかったそうですが、こちらは幸い見ることが出来ました。
夕方4時半位からテレビのワイドショーでは、網走近くの小清水町から月食を中継していましたが、日が暮れた5時近く、ようやく我家からも見えました。
今回の月食は、月の下側から欠け始めました。で、我家から見えた時は、上の部分に僅かに弧を描いています。「上弦の月」この言葉が頭に浮かびました。本当の「上弦の月」は、半月の事をいうんですけど、見た目には、今日の月こそ「上弦の月」と言う感じでした。
「上弦の月」この言葉は吉田拓郎(敬称略)の「旅の宿」の歌詞の中で知りました。最初の奥さん(四角さんだったかな)との新婚旅行のことをを歌った曲でした。ま~当然名曲ですが、やはり言葉を知っているな~と感心しました。
拓郎の曲で一番好きなのは「祭りのあと」という曲です。ある種の哲学が込められているような曲で、ドライブのお伴をしてもらっています。この曲の中でも拓郎は「臥待月」という言葉を使っています。日が暮れてから随分経たないと、月が出てこないので、伏して待つ(寝て待つということです)、別の言い方だと、「寝待月」とも言います。
言葉の引き出しを一杯持っている拓郎の曲には、数々の素敵な言葉が散りばめられていますし、言葉の使い方も上手だな~と感心することしきりです。
同じように良く聴く井上揚水も語彙は豊富です。初期の作品には沢山の知らない言葉がありました。最近は言葉ということより、言葉のリズム感みたいな事を大事にしているようで、意味のつながりに関係なく、言葉を並べている曲が多いようです。一時話題になりましたが「少年時代」という曲の中で、言葉の流れから「風アザミ」という全くの新語というか造語を作るまでになりました。この辺りの感性はさすがと言う感じです。
拓郎や揚水を見ていると(聴いているとかな)クリエーティブとしての感性は勿論ですが、下地にはたしかな言葉(知識)を持っていることを感じます。ま~きちんとした言葉がないと、人に訴えるような表現は出来ないですよね。