今日は、山中温泉のおはなしです!
鶴仙渓の「あやとりはし」は勅使河原宏氏デザインのとてもモダンな橋です。
手遊びの”あやとり”をしているみたいに谷間にかかり、くねくねS字型に
曲がっています。高さ30メートルもあり、歩くと少し揺れます。
みなさん、「あやとりはし」がなぜくねくね曲がっているかご存じですか?
実は、橋がかかる「道明が淵」に出た龍の伝説と関係あるんです(^^)!
〈道明が淵の龍伝説〉
ある長雨がおさまった日、一人の娘さんが、音を立て渦をまく濁流を見ていると、
巨大な龍が爪を逆立てながら現れ、娘さんを飲み込もうとしました。
そこに、一人の若者が立ちはだかり、龍の背中にまたがって、黄金の太刀で、
一瞬にして急所をつき、龍をおとなしくしてくれました。
命を救われた娘さんは、若者に「名前をお教えください」と尋ねました。
でも若者は「道明」とだけ名乗り、姿を消してしまいました。
娘さんは若者にどうかもう一度会いたいと毎日医王寺に行って、薬師如来に念じました。
すると道明の姿がかすかに現れました。娘が「あなたはどなた様ですか?」と聞くと、
「わたしは龍頭観音。龍とともに天に昇ります。わたしに会いたければ、薬師如来を
拝みなさい」と告げて姿を消しました。道明は龍頭観音だったのです。
村人たちはいつしかこの淵を「道明が淵」とよぶようになりました。
皆さん、「あやとりはし」を渡って、龍の背中に乗った気分を味わってみてくださいね!!
(情報ビジネス科課題研究『実高ふれ愛隊日記』より)