Being on the Road ~僕たちは旅の中で生きている~

日常の中にも旅があり、旅の中にも日常がある。僕たちは、いつも旅の途上。

美麗的日本和我 (美しい日本と僕)/下野探訪記 第8回

2022-08-01 23:00:00 | 旅行

2022年の記録

北関東で記録的酷暑が続いた7月初旬、前回の蔵の街・とちぎの散策で行けなかったところを散策した時の記録。

 

 

 

 

栃木市役所(旧福田屋百貨店)の立体駐車場にクルマを停めて、前回の散策で訪問できなかった旧栃木市役所別館(旧栃木町役場庁舎)を中心に炎天下を1時間ほど散策した。

 

 

1921年(大正10年)竣工の木造2階建塔屋付き洋風建築の旧栃木市役所別館(旧栃木町役場庁舎)は、リフォーム&リノベーションして、栃木市立文学館として活用されている。1989年(平成元年)に国の登録有形文化財に、2017年(平成29年)には市の有形文化財に指定された。

 

 

旧栃木市役所別館の道路をはさみ反対側に建つ日本聖公会・栃木聖アルバン教会は、明治期末期の伝道開始からの歴史ある教会。現在の礼拝堂は、1990年(平成2年)竣工。

 

 

栃木県立栃木高校内には、3つの登録有形文化財がある。

旧栃木県尋常中学校栃木分校本館: 1896年(明治29年)竣工、木造2階建瓦葺

旧栃木県立栃木中学校講堂:1910年(明治43年)竣工、木造平屋建瓦葺

旧栃木県立栃木中学校記念図書館:1914年(大正3年)竣工、木造2階建瓦葺

コロナ禍以降、現役の教育施設であるためか観光ルートから外されている。息子の母校であることもあり、僕は何度も訪問している。今回は、正門から眺められる記念図書館のみを写真に収めた。

 

 

天海(あまがい)家住宅店舗の隣に最近の建築であるが、品の良い、蔵の街にマッチした一般住宅があった。用水濠の流れが清々しい。

 

 

天海家住宅店舗は、旧例幣使街道に東面して建つ。天海家は、明治中期頃まで麻苧商,のち材木商に転じた旧家。木造2階建、瓦葺、国指定有形文化財。

 

 

岡田記念館は、江戸時代初期に岡田嘉右衛門が開拓した嘉右衛門新田村を起源とし、旧日光例幣使街道に沿って商家の面影を残す住宅群である。敷地内に写真の市村理髪館もある。

 

 

写真の平澤商事も肥料店だが、栃木市街には、やたらと肥料店がある。重要文化財に指定されている旧家でもある。農産物の集積地は、そのようなものなのかかもしれないが、ほんとうに多いのだ。

 

 

【メモ】

先日、NHKの特番で、日本の製造業復活を期待させる報道をしていたので、ひと言。特番の内容は、中国企業が日本の上質な労働力の活用目的に日本にマスク工場を作った、というもの。中国の人件費が上昇し、日本の人件費との差は約3割、不良率、日本国内の検品、日本製はプレミアム価格で販売できることを考慮すると、日本に工場を作った方が、利益が出ると解説している。間違いないロジックであるが、マスク製造のような労働集約型の製造業に必要な労働者を集められるのかには触れていない。マスク製造のような労働環境に比較的恵まれている製造現場など、製造業全体から見るとレアケースだ。そもそも、日本人の人口減と製造業離れから日本製造業の労働力は、外国人技能実習生頼りが現実だ。視聴者に日本の製造業復活を想起させるような都合の良い部分だけ報道し、ネガティブな面に触れないのは、如何なものか?

 

 

旅は続く