Uさん、こんばんは。
タイトルの件ですが、以前に比べてすごく増えているような気がします。
カメラは買ったは良いけれど、特に撮影するものが無いが、偶々レンズを向けた方角に鳥がいたからシャッターを切ってみた。
そうしたら、意外に良く撮れていて、鳥の撮影に嵌っていった…。
そんな理由で、野鳥を撮影する人が増えているのではないか、と考えています。
どのカメラを選んでも通常の撮影では十分な性能があります。
デジタルカメラのオートフォーカス機構の性能は、新しいカメラが出るたびにどんどん上がっていきます。素早い動体物の追尾にも十分な能力があります。
それに、最近のカメラには、鳥(目)認識もあるようです。
驚きです。
手振れ補正機構もどんどん強力になっています。
望遠レンズの手持ちもOKです。
連射機能も強化され続けています。
デジタルカメラです。いくらでも連射してもフィルム代は気にする必要はありません。気兼ねなくシャッターを切れます。
高解像度の35ミリ判(所謂35ミリフルフレーム;フルサイズ)のカメラが増え、クロップ(切り出し)耐性が向上していることは、実質的に望遠レンズの焦点距離が伸びていることと同じです。
高感度にも強くなりました。だからレンズが暗くても大丈夫です。シャッタースピードを上げることが出来ます。
キヤノンがRFマウントでエグイぐらいの暗い望遠レンズを廉価で出しましたが、こうした技術的な背景があるからです。
※この辺りの割り切りと商売センスは実にキヤノンらしいところです。
レンズ自体もコンピューター解析による設計方法の導入や、新しい手法で開発されたレンズの導入で性能がどんどん良くなっています。
それから、
望遠レンズは相対的に安くなりました。上に書いたとおり、少しぐらい暗いレンズでも問題ないからです。
生産拠点の変更や新素材の導入で、レンズの製造コストも下がっていることもあります。
そして、
今は、中古のレンズが中古カメラ店に豊富にあります。オークションで買う事も出来ます。
中古品を買えば相対的に購入経費が下げられます。望遠レンズ導入の敷居が低くなります。
さて、
野鳥撮影のお膳立てがこれだけ揃っているだから、何かの切っ掛けがあれば、たちどころにこれにはまるのは目に見えています。
何十万円もするハイスペックなカメラ、レンズを購入する人達が挙って鳥の撮影をしています。
大変な投資をしてでも、その人にとっては大きな利得があるのでしょう。
人生も長くなったし、鳥類撮影は、退職後の生活のメリハリをつけるもの、一つの人生の目標みたいなものでしょうか。
ある程度の年を行った人の方が資金の余裕もありますし、上手くターゲットがマッチしています。
それでもこれだけ嵌るのは、
今迄知らなかった世界が大変な新鮮だからでしょうか。
圧縮された画面の中に浮き出る、小鳥の美しさからでしょうか。
確かに宝石のようです。
でも第一には、撮影の難易度があるのではないかと考えます。
苦労した結果が報われるような結果が、写真撮影では一目だからです。
資金の投入と同様、撮影の苦労に見合うだけの、得られる何かがそこにはあるのでしょう。
野鳥撮影にはそれだけの魅力があるということか。
満足するような結果が得られれば、さらに上を目指すでしょうね。
オーディオファイルと同じ構図です。
あ、それから撮影対象となるものは、綺麗な鳥か希少種でなければなりません。
カラスやドバトを撮影する人は殆どおりません。
野鳥でなければなりません。
家禽は駄目です。鶏・鴨・飼育されている鳥はオミットです。
鳥が生息する自然は対象ではありません。
邪魔な木々・枝は取り去り、撮影の邪魔をする一般人は威圧します。
一部の種類を除いてどんどん鳥類はその数・種類を減らしています。
ですが、そのことを意識している人は少ないと思います。気にしていないと言いますか。
これだけ鳥類撮影する人が増えても、自然環境や鳥類保護についての論議が高まることはありません。メーカーからの啓蒙・啓示もありません。せっかくのチャンスなのですが。
そうすると、撮影に制限が加わるからでしょうね。
それでも何かの切っ掛けで、いつか大きな力、うねりとなってこちらの方面にも関心が向けられると、本当に素晴らしいのではないかと思います。
ではこれで失礼します。
ごきげんよう。
さようなら。