「夜の鳥」
どこかの深い森
鳥たちは
ききみみをやすませて
脚は自然にしていても
止まり木からは
すべりおちないが
その神経のはたらきは
エレクトロニクスという
電気の回路
ひとがねむっていても
呼吸は存続していて
呼吸をわすれないのも
エレクトロニクスという
電気の回路
すべてが眠るはずの
夜
エレクトロニクスは
火花を散らしつづける
エレクトロのつく言葉は
羅列すれば
おどろくほどある
火の次に電気を発見した人類は
たった二つの物質で
世界を制覇したのだろうか
そこで問題は
「燃え立つ」と呼ばれるものだ
見えないエレクトロニクスが
そうじゆうしているのだろうか
夜の鳥のS F 物語として