マイクロエース社製のマレー式蒸気機関車のレタリングをDISCOVERY ROADに変えてしまってアメリカの鉄道みたいにしてしまったわけですが、今回に限りませんが塗装には苦労しました。蒸気機関車は真っ黒にすればいいと思うでしょうが、買ったままの黒では同じに見えません。さらに難しいのがツヤの消し加減です。改造したところだけ部分的にマスキングして塗装するのでボイラーなどオリジナルの部分と同じにしなければならないところが大変なのです。キャブのサボ受けを削ってパテで傷を埋めスプレーで塗装という手順ですが、今回は塗料を硬めにし粒々状にスプレーすることで、ツルッとした電車などのボディとは異なる厚い鉄板の感じが出すことに成功しました。
進行中の小型レイアウトの山岳鉄道イメージです。機関車は明治時代、御殿場線の急勾配、沼津~山北のために輸入されたマレー式蒸気機関車、アメリカのボールドウィン社製9800形、ドイツのヘンシェル・ウント・ゾーン社9850形、どちらもマイクロエースから製品化されたものですが、前方のデッキ部分やボイラー部のパイピングが異なるもののほぼ同じデザインと大きさ。しかし、日本でNゲージが普及してから明治後期や大正期の客車や貨車がまったく商品化されていません。売れないからということでしょうが困ったことです。日本の鉄道模型界が厚みを感じさせない部分ですね。そこで、山岳鉄道ということでキャブのサボ入れなどを削って大きくナンバーを入れ、テンダーには”DISCOVERY ROAD"と鉄道名を描き、アメリカへ里帰りしたような格好にしてしまいました。巨大な丸太を載せたログカーはアメリカのMicroTrain製です。この”DISCOVERY ROAD"については次で説明したいと思います。
小さなレイアウト、だいぶ出来上がりましたが、とりいそぎ5月~6月ごろの状況を紹介。大型カッターナイフで切れる3mm厚のラワン合板の下地に薄いコルクシートを張りました。なぜラワン合板かというと強度があることと、あとから釘やネジで何かを固定できるからなのですが地形が角ばって人工的になってしまうのが欠点です。しかしこのレイアウト、現実のサイズにすれば都会の公園くらいの広さなのですから割り切ってしまいました。水色の部分は発泡スチロールです。
じつは今年のはじめからさらに小型のレイアウトを造り始めました。A3サイズのパネルを2枚つなげた大きさです。カーブも急になるので小型車両だけ。森林鉄道とか鉱山鉄道とかそんな鉄道にしようと考えています。こちらも家にあるありあわせの板とか角材とか使ったイージーなつくりです。左は仮にレールを置いた状態。二層にしてふだんは上の線路を周回するだけ、下の線路はリバース線です。ふだんは立てかけてあって気が向くと取り掛かる次第。右の薄いラワン合板を切り出して斜面に合わせて張っているのは2月ごろの状態です。
イージーに作り始めたレイアウトですが、勾配の部分から壁面がはがれたり高架部分の線路が安定しないので思い切って大改造を決行。それと、勾配がきついもので列車が遅くなったり早くなったり、これも面白くないのでほとんど平らにしてしまいました。というわけで惑星タトゥーンのような光景になりましたが運転はスムーズになりました。
こちらはCANADIAN PASIPHIC、CPの貨物列車。こちらはバーミリオンに近い赤、車体の端いっぱいに描かれたマークで一目でわかる仕掛けだ。カナダの平原を真っ赤な帯が走るというのは広告にしやすい絵柄だよね。
アメリカの鉄道はほとんど私鉄。エンジン(機関車)から貨車までデザインを統一なんてこともアメリカならではの発想だと思う。BURLINGTON NORTHERN、NとBを組み合わせたロゴマークも秀逸だけれど、鮮やかなグリーンに白文字がきれいだ。
まさに文字だけ。箱の説明には、Missori,Kansas,Texas、40フィートシングルドア、ボックスカーとあります。3州の頭文字でMKTらしいのですが、このデザインの思いっきりのよさには脱帽です。思わず2両買ってしまいました。
全てが広々してるアメリカではこのくらい大書きしないと何が書いてあるか、どこの貨車だかわからないのでしょうね。真っ赤なボディにSOO LINE、スーラインと読むそうで、カナディアンパシフィックの子会社ということです。次のルーフ付きゴンドラのC&EIというロゴもかなり大きい。アメリカの鉄道会社もご他聞にもれず経営難で倒産したり統合されたり、SOO LINEは存在しているようですが、こうして模型になっている車両の会社も現存しないものが少なくないようです。
WESTERN PACIFICの40フィートスタンダード貨車ですが、オレンジの車体にシルバーの羽根、大胆で印象的なデザインです。説明にはShock Protected Shipment SPS cushion underframeとあるので衝撃緩和フレーム、羽根のビジュアルを納得です。
ボディは標準的なブラウン。大きなCN(CNADIAN NATIONAL)のロゴタイプ。そしてカナダを代表する小麦のデザイン。このCNはひと昔前のロゴタイプデザイン本には必ず載っていました。みごとなデザインですね。
アメリカのディーゼル機関車、その力強いフォルムが好きで、たまたま入った模型店で中古のディーゼル機関車を買ってしまったことから再び模型の世界に迷い込んだ話をしましたが、ディーゼル機関車と並んで、実用的なカタチ、大胆なデザインのフリートマークが記されたアメリカ型のボックスカーにも魅せられています。これもまたいつの間にか数が増えてしまいましたが、購入基準は鉄道会社や所有メーカーではなく、型式や年代でもなく、そのボディに大書きされたマークやロゴタイプ、カラー、デザインが良いものなのです。どんなに有名でも歴史的な車両でもデザインが気に入らないとだめなのです。そうしたいくつかを順に紹介したいと思います。
写真で見るアメリカの鉄道風景、それも田舎のブランチラインで見かけるような小さな信号所を作りました。屋根のてっぺんまで55mmほど。これもレーザーカットの合板製です。階段や煙突はダイキャストのパーツが入っていましたがあまりに出来が悪いので、階段は建築模型用パーツ、煙突は自作しました。色はクリーム色か白で塗りたかったのですが、箱に貼られた写真にあった木の色にしてみました。
オレンジ運搬用の貨車。両側面はまさしくオレンジ。通過ルートでしょうか、路線図が描かれています。妻面とルーフは黒というけっこう派手なボックスカーです。ルーフ両端に四角い通風口があり開けた状態に出来るステイが付属で付いています。マイクロトレイン製。