以前も紹介しましたが、アメリカ製の合板レーザーカット建築模型キットをたくさん買い込みました。箱は傷んでましたので組み立てないまま中古市場に出したもののようです。アメリカの鉄道沿線にある建物ばかりです。組み立てる時間がなかなか取れないもので作りかけのものがいくつかあって、気が向くと建築に取り組みます。これは切妻木造平屋を2棟合わせた大きな建物。最終的には大きな看板が付くことになっていてGrapeFruits、Sunkistの転写マークが何種類か入っています。つまりオレンジの選果場ですね。製作途中ですが完成は未定。オレンジ運搬専用のボックスカーでも並べると良いかなと想像しています。
蒸気機関車のことを”カマ”という人がいます。イギリスの模型雑誌ではそのまんま、”エンジン”。このスタイル、これなんかまさにカマ(罐)という言い方が合っていると思いませんか。あんまりユニークなデザインなので買ってしまいました。前から見るとカドマル四角。クラスQ1、DEPOL社製。このボックス型動輪も部分的にシースルーで彫りが深く、ブレーキのディテールを含めとても良い出来です。普通は動輪の前、両サイドにあるシリンダーが車輪の内側にあるタイプ。これはわが交通博物館にある善光寺号なんかと同じです。以前、イギリスの蒸気機関車のカタチは古色蒼然と書いたことがありますが、なんせ島国なんで独自の進化を遂げたような機関車が多いようです。これが貨車を引いてロッドを上下させて動くところは普通の蒸気機関車を見慣れた目にはじつに異様であります。
以前イギリスのNゲージ模型、とくに蒸気機関車はスポーク動輪が抜けていないなど出来がひどいと書きましたが、今回、カタログにシースルーホイールとあったのを見つけ注文してみました。第二次大戦後の蒸気機関車、5軸、2-10-0。クラスN9とありました。写真は少しイギリス機らしくない格好と思いましたが、届いてみると意外と小さく、線も細くやはりイギリスらしい機関車です。そして、動輪はたしかにシースルー。シリンダー周りの精密感もすばらしい出来です。惜しいのは塗装。艶を消しすぎ、ボイラー周りのレールホルダーに接着あとらしき光沢が点々と見えてしまっていたりすること。キャブ窓の透明部品の出来のわるさ。テンダーモーターなので余計目立つためフロントの透明窓ははずしてしまいました。とは言え、BRの初期エンブレム版を選びましたが全体の出来映えは進歩を感じるモデルです。DAPOL社製。
ドイツの古い客車。ついでにババリア鉄道時代の急行用客車。ルーフのベンチレーターの形、そして数がすごいですね。大型ボギー車になってもボディのワクワクした塗色は馬車のイメージを引きずっているのかな。この枠、窓周りとボディーでルールを変え雰囲気を出してますね。白いラインが目立ちますが黒いライン(鋼帯か)も使われています。この黒が独特の深みを出していますね。窓枠は黄色ですが実物は木製ニス塗りなのか真鍮製なのか不明。後の時代の塗色だとダークブラウンなので木製かもしれません。
1920年代のMITOROPA食堂車。ドイツの場合、食堂車とか寝台車は経営が別会社。この時代くらいから鋼製車体の食堂車や寝台車はダークレッドなのですが、これは木造車。こんな車輌で供されるメニューはどんなものかじつに、ホントに興味があるのです。
このスワンネックボギーと呼ばれる客車のシリーズ、好きなんです。上部にアールのついた窓、ダブルルーフ。製造開始は1910年代らしいですが1920~30年代の写真によく登場します。もともとはプロイセン鉄道の急行用客車。これは国有化後DRGの塗色。連結部の幌とステップ、フライシュマン製らしいディテールですね。
製造開始は1928年とある急行用客車。今のカタログには戦後のDB版しかありませんが、これはDRGの時代のもの。このころまでのドイツ客車に特徴的なのは車体に黒のラインが入っていること。車体を造るときの分割線だと思うのですが、たぶん鋼帯を黒く塗装しているのでしょう。車体が長くスマートに見えます。他の国の客車には見られないドイツ客車の特徴だと思います。