「狙われた寝台特急さくら」西村京太郎

「狙われた寝台特急さくら」西村京太郎



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寝台特急「さくら」の乗客を殺すという脅迫状が警視総監宛に届いた。一方、国鉄総裁宛には、警告を無視したため、すでに殺人を犯したという手紙が届けられ、身代金１億円が要求されていた。だが国鉄では、最初の脅迫状は見ていないという。十津川警部が調べたところ、前の週、「さくら」内で乗客が死亡したが、それは病死と報告されていた。…だが、予告通り、「さくら」車内で殺人が。
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西村京太郎さんのシリーズは、特別に好きというわけではないのですが、拾い読み・・・。

長崎で生まれ育った私。５歳年上の兄の後ろをついて回っていたので、当時の男の子が興味を示すもの全てを経験しました切手収集、国鉄の写真や模型集め、筋肉マン消しゴム・・・パソコンはNECのPC8001シリーズから
その代わり、リカちゃんやバービーちゃんで遊んだ記憶はほとんどありません

兄が最初に教えてくれた電車が、東京－長崎間を走っていた「寝台特急さくら」でしたブルーの車体にすっきりとした白のライン、屋根はつるんとなだらかで・・・とってもかっこよくて覚えやすくて、見かけるたびに嬉しくて、指差して「あれがブルートレイン」と言っていたのを覚えています。
いつか乗りたいなぁ・・・と思っていましたが、叶わぬ夢のままに・・・

そんな子供の頃を思い出して、懐かしくて。この本を古本屋さんで手に取りました

密室トリックや犯人割り出しに至る筋道はちょっと強引な気もしましたが「国鉄」って言葉とか。「さくらは発車してしまうと列車内と連絡がとれない」（もちろん携帯もないし、列車内の公衆電話もない時代・・・）とか。ノスタルジックな気持ちで楽しめる１冊でした。