ドクターリコの明日もHappy!

形成外科医リコの、美容と医療と育児と趣味のブログ。http://kitamurariko.com/

「白夜1~5」渡辺淳一

2010-07-03 10:09:49 | 読書


医師であり作家である作者の、大学入学~インターン時代~大学病院整形外科講師~作家の道へ・・・という長い時間を描く自伝的小説。



渡辺淳一さんの作品は昔けっこう読んだ記憶があります・・・好きな作品もたくさんありましたが、「医学」「エロス」「美食」の繰り返しに胸やけがするような気がして(好きな方、ごめんなさい)なんとなく、しっくりとはこなかった・・・んです。でも、同じ医師として、医師から作家の道を選んだ作者が、どういった学生時代を過ごしてどうやって医師に、作家になっていったのかを知りたいと思い、この本を読んでみました


自伝的小説、だから仕方ないのかもしれませんが・・・書き方が非常に一方的で、周囲の人々の描き方とても希薄です。結婚後にもほとんど妻の存在が感じられないような話の展開は不思議でさえあり・・・好きになれないところでしたが。

一方、出張先の炭鉱病院でのエピソードなどは、とても面白く、共感しながら読むことができました。私自身、まだ医師になって間もないころに、当時まだ操業していた長崎県の池島炭鉱の病院に出張したことがありました。島の中に外科医は自分ただひとり・・・炭鉱で大きな事故がありませんように・・・と毎日祈りながら過ごしていたことを思い出します


コメント
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