保全クラブの人は作業小屋のところで
鉢植えのランを持っています。
「これにはミツバチが集まるんだ」
と言ってました。
集めて巣を作らせたりするんですかねえ。
小さな生き物も自然を形作っていくんですね。
「でもこれは日本にないランだから、
あとで回収するので鉢植えやねん」
といわれていました。
ネットで調べたらキンリョウヘン
という名のランにはミツバチが
とても集まるんだそうです。
いかに自然の豊富な山中でも、
ミツバチなど昔からの昆虫を集めることは
自然にとっても大切なことのようですね。
また一方で、本来ここにいないはずの
生物なんかにはとても神経をとがらせています。
例えばクビアカツヤカミキリ。
サクラやモモを荒らす特定外来生物で
この虫も駆除を呼び掛けてます。
それからナラ枯れを起こす
カシノナガキクイムシ。
これはあちこちで対策しているようですね。
そして植物では「ナルトサワギク」。
一見黄色の可憐な花ですが、
毒があったり、増えすぎて
影を作りほかの植物が育たない
ようにするなどの特徴を持っています。
これも特定外来生物なので、
見つけたら抜き取りましょう
と位置付けています。
そんな作業小屋から、
ツツジの横を抜け、
あの冬イチゴが大群落だった
山道へと入ってゆきます。
そんな時に、とても目を凝らして
さがしていたのは、
イズミカンアオイの株です。
この神於山では一株だけあったのが
記録されています。
だったら、もう少しみつけてやろうと、
ひっそり思っているのです。
この植物があったということは、
この草を食草にしている
ギフチョウなんかも昔は
いたのかもしれませんね。
それともう一つ、doironが探していたのが
ウドとタラの芽です。
タラの芽は、一番いいところが
とられているのをいくつか見つけましたねえ。
でもウドはなかったですねえ。
そのままでも食べれるウドは
香りも放つ、いい山菜なんですがねえ。
残念でした。
ここから山頂の方にと移動してゆきましょう。
途中イタドリなんかもありましたが、
これは採取していません。
そしてここが山頂です。
標高296.4m。
考えたら東京タワーよりも低いんですねえ。
でも遠くの景色はよく見えます。
冬の間は水が抜けていて
茶色く池の底が見えていた久米田池も
今は水が入っているようですねえ。
きょうはこの山頂から南向きに降りてゆき、
神於山の東側の山麓を
ぐるりんと半周回ってゆく
コースに突入してゆきます。
山頂から車道に出て右折してゆきます。
100mほど行くと、
左手に下ってゆくコースが現れますね。
ここを下ってゆきましょう。
結構傾斜は急で、下っていても
足先が少し痛くなってくる程。
このあたりからは神於山の
南側の景色がよく見えますねえ。
冬場なんかは葉っぱが落ちていたので
もっとよく見えていたそうです。
それにしてもこの時は桜が
いい季節でしたねえ。
どんどん下ってゆき、
シャガの咲いている谷道を
下りきったところが、
神於寺の上の部分です。
ここは以前車で訪ねて
きたことはありますねえ。
あの阪南市を歩いているときに、
「貝掛の松」というのを見かけたのです。
昔、泥棒がお寺から宝貝を盗んだ時に、
その貝が突然鳴りだして、
怖くなってそこにあった松に
貝をひっかけて逃げていった
といううわさがありました。
なのでその地域は今も貝掛の地
といわれているのです。
その宝貝を盗まれたのが、
この神於寺だったそうです。
なので、依然どんなところか
見ておこうとやってきたことがあるのです。
続く
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