どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『生誕150年 黒田清輝-日本近代絵画の巨匠@東京国立博物館』なのだ

2016年04月19日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<真鯛らーめん 麺魚>でランチをしたぼくらわ トーハク(東京国立博物館)に移動して 5月15日まで開催中<生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠>を見たのだ



ぼくが気になった作品なのだ

ジャン=フランソワ・ミレーが描いた<羊飼いの少女>なのだ


今回最も見たかった作品なのだ

羊が草を食べている間に 少女が編み物をしていて のどかな感じが 見ていて心地いいのだ

山梨で同じような羊飼いの作品を見たことがあるけど 2つを並べて見てみたいと思うのだ

↓参考として その作品の画像を載せるのだ(クリックすると拡大するのだ)



ラファエル・コランが描いた<フロレアル(花月)>なのだ


2009年の<フランス絵画の19世紀 美をめぐる100年のドラマ>で見て以来 8年ぶりの嬉しい再会なのだ

コランの描く女性の肌わ 透明感があったし キメが細かくて美しいのだ 前にも思ったけど 花の女神か 妖精のように思えるのだ

今回展示していた黒田清輝の<野辺>わ この作品から着想を得て 描いたかも?って思ったのだ

↓参考として<野辺>の画像も載せるのだ(クリックすると拡大するのだ)



ラファエル・コランが描いた<孤独>なのだ

背中からお尻まで露わになった半裸の美しい女性が 木にもたれて 嘆いているように見えたのだ 少しぼかして 描いているように見えたから このまま消えてしまいそう って思えたのだ

ぼくらわ 最近<ナルキッソス>を見たばかりだから 描かれているのわ エコーのことを描いているのかなぁ? って思ったのだ


ラファエル・コランが描いた<庭の隅>なのだ

光の当たる緑の庭の中で 3人の女性がおしゃべりをしている様子が描かれているのだ

外光が幻想的な雰囲気で この女性たちが古代の服を着ていたら 神話の世界に思えたかも?なのだ それくらい美しかったのだ

今回展示していたコランの作品わ フランスにある作品だけど この作品わ 前田育徳会所蔵なので また見る機会がありそうなのだ

他にもコランの作品が あと3点展示していたけど どの作品も 美しかったのだ


重要文化財で 黒田清輝が描いた<湖畔>なのだ


前に<黒田記念館>で見た作品なのだ

避暑地の涼しげな空気感をまとった作品だから 真夏とかに見て 涼しい気分を味わいたいのだ 


黒田清輝が描いた<野辺>なのだ


2012年の<ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945>以来の嬉しい再会なのだ

コランの<フロレアル>のように 一輪の花を持っているのだ 描かれている女性わ 花を見て 何を思っているのだろう?って思うのだ 

あと 照明のせいかもしれないけど 女性のお顔がキラキラしていたのだ


黒田清輝の作品わ もちろん良かったんだけれど 展示数わ 少ないけど 彼の師匠のラファエル・コランの作品が良かったのだ

彼の描く女性わ 優美で幻想的 素晴らしかったのだ

あと ミレーの<羊飼いの少女>もいいのだ



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ

東京国立博物館 平成館 <生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠> 5月15日(日)まで

http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1759

公式サイト
http://www.seiki150.jp/

作品リスト
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=4551




展示構成

第1章 フランスで画家になる-画業修学の時代 1884~93

第2章 日本洋画の模索-白馬会の時代 1893~1907

第3章 日本洋画のアカデミズ形成-文展・帝展の時代 1907~24

黒田清輝の作品は、デッサンなども含めると約200点ほど、黒田清輝がフランスに留学していた同時代のフランス絵画が18点、黒田清輝と同時期の近代洋画も12点展示していました。


気になった作品

17.黒田清輝 祈禱(※以前、黒田記念館で撮った写真)


解説には、こう書かれています。
『ミレー作≪晩鐘≫の祈りを捧げる女性に通じる姿で描かれた女性像。画面の色調や光の表現には、レンブラントらオランダ絵画の影響がうかがえる。』

映像にあったのですが、ミレーの≪羊飼いの少女≫を反転したのでは?と思えました。


48.黒田清輝 赤髪の少女(※以前、黒田記念館で撮った写真)


この作品を見ていると、描かれた少女と後ろを一緒に歩いているような感覚になる。


51.マンドリンを持てる女(※以前、黒田記念館で撮った写真)



55.黒田清輝 読書(※以前、黒田記念館で撮った写真)


フランス芸術家協会のサロンに入選した作品。<婦人像(厨房)>と同じマリア・ビヨーがモデル。

画面の上部、彼女の読んでいる本から上が、背景の効果か、照明のせいか、キラキラして見えた。


56.黒田清輝 婦人像(厨房)


1番最初に展示していた作品で色の統一感がある。描かれている女性は、マリア・ビヨー。黒田と恋愛関係にあったそうです。


58.黒田清輝 菊花と西洋美人


解説には、こう書かれています。
『グレー=シュル=ロワンに住むガカゾー家から贈られた菊花に、マリア・ビヨーとその姉マリを配した作品。独立芸術家協会サロンに出品された。』

初めて見た作品、画面の大半を花瓶に入った菊の花が占め、マリアとマリの姉妹は、花と同化したかのように思えた。満開に咲く菊の花々が、まるで花火のように咲き誇っている。


77.黒田清輝 舞妓 重要文化財(※以前、黒田記念館で撮った写真)



98.黒田清輝 「昔語り」下絵(構図 Ⅱ)

戦火のため消失した<昔語り>の下絵。

解説に書いてあったが、清水寺近くの清閑寺(せいかんじ)で、僧から同寺にまつわる平家物語の「小督」の悲恋話を聞いた折に着想された。

↓以前、黒田記念館で撮ったもので、番号を忘れてしまったのですが、舞妓の下絵も載せます。(クリックすると拡大します。)
 


137.黒田清輝 湖畔 重要文化財(※以前、黒田記念館で撮った写真)


解説には、こう書かれています。
『黒田清輝といえば≪湖畔≫というほど、今や黒田の代名詞となった作品。教科書でも見かける本作は、箱根の芦ノ湖畔にて、後に妻となる照子をモデルに描かれた。白馬会発表時の「避暑」というタイトルとおり、爽やかな青系統の色調でまとめられ、外光派の名にふさわしい、やわらかな光に満ちている。』


139.黒田清輝 智・感・情 重要文化財


解説には、こう書かれています。
『≪智・感・情≫という画題の意味やポーズについては、今日に至るまで議論の的となっている。白馬会発表当時、石膏像の絵のようだと評された本作は、日本美術の将来のためには、人体表現の研究が不可欠と考えた黒田清輝が、ちょうどギリシャ彫刻が西洋人の理想的身体像とされているように、日本人の理想的身体像として提示したもの。』

この3点を見ていて、仏像(仏画)の三尊像のように思えてきました。


140.黒田清輝 婦人裸婦像


公序良俗に反するとして下半身を布で覆い展示されたことがある。


141.黒田清輝 春

142.黒田清輝 秋

解説には、こう書かれています。
『本作や≪秋≫(no.142)は師コランの<フロレアル(花月)>(西洋画1)のように、抽象的概念を裸体像によって表した作品。』

<春>は、右側に展示しており、黒髪で、日本髪?のように結んでいる碧眼の女性。<秋>は、左側に展示、流れるような金髪の女性。ともに科単身には布を巻いているが、上半身が露わになっている裸婦で、対の作品のように、両者が向かい合うように展示。

ともに、戸外にいる裸婦で、季節による陽の色の違いからか、<春>は透明感のある肌で、<秋>の方は、やや暗い印象を受ける。

気になって図録もちょっと読んでみたが、春は若葉の若々しさ、秋は収穫、成熟という意味もあるそうです。

この作品も初めて見ました、2点とも個人像なので、あまり見る機会がないかも?


152.黒田清輝 鉄砲百合



156.黒田清輝 野辺


解説には、こう書かれています。
『≪春≫(no.141)や≪秋≫(no.142)のように、抽象的な概念を暗示していると思われる作品。発表時、本作の図版を掲載した「日本」では、<春の野>として紹介された。』


159.黒田清輝 花野(※以前、黒田記念館で撮った写真)


未完の作品、今回展示しているコランの<庭の隅>をモチーフにしたのかも?


163.黒田清輝 赤き衣を着たる女

イタリア、ルネサンス期フレンツェ派の絵画に多く見られる真横から描いた作品。衣が少し、はだけて肩が出ているのが色っぽくもあるし、優美でした。


168.黒田清輝 婦人像



西洋画 1.ラファエル・コラン フロレアル(花月)


解説には、こう書かれています。
『留学中に黒田清輝が師事したのはラファエル・コランという「外光派アカデミズム」の画家である。伝統的でアカデミックな様式に明るい外光表現を採りいれたコランは、優美な女性像、自然の中の裸婦を得意としていた。』

この作品は、1886年のサロンで国家買い上げとなったそうです。


西洋画 7.アレクサンドル・カバネル フランチェスカ・ダ・リミニとパオロ・マラテスタの死

解説には、こう書かれています。
『ダンテの「神曲」の地獄編における不義密通のエピソードを表した作品で、劇的な場面が緻密に描写されている。』

カバネルは、コランの師。コランの作品を見た後だったので、色がより強調されているように感じた。


黒田記念館には、何度か見に行ったことがあるので、見たことのある作品も多かったですが、初期から晩年までの作品は、まとめて見ることが出来ました。

初見も作品もあって新たな発見も出来たのも良かったですし、彼の同時期の西洋画なども見応えがありました。

今回の展覧会は、年間ベスト10の候補に入るくらい良かったと思います。

あと、前に黒田記念館で撮った作品を載せていますが、展示室は撮影禁止ですので、ご注意を!!


この後わ 新小岩に移動して<煮干し中華そば一燈>でディナーを食べたんだけど そのことわ また 今度書くのだ