おとぎのお家と青い鳥

本ブログでは、主に人間が本来持つべき愛や優しさ、温もり、友情、勇気などをエンターテイメントの世界を通じて訴えていきます。

~青春うたものがたりシリーズ 5 ~「生きる力」 5

2009-02-18 22:26:53 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望
音譜本作品、~青春うたものがたりシリーズ~「生きる力」は、私の妻が三十八歳という若さで癌(乳がん)にかかり、その癌というとてつもない巨悪な病魔と戦う現実の姿を、ほとんど実話に近い形で書いているものです。それだけに、本作品が本当に人の生きることや命の大切さの意味を訴えているのを、よくみなさんにご理解していただいているのか、本作品が、小説や音楽、ドラマetcのジャンルを越えて、今凄い多くのみなさんに読まれていることがわかりました。本作品、~青春うたものがたりシリーズ~「生きる力」が、何故?そんなに人の心を魅了し感動を与えるのか!ぜひあなた自身もその目とその心で直接確かめてみてください。

「愛ってなんですか?」


Mother  みんな同じ笑顔なのに
Mother  みんな同じ涙なのに
Mother  何故?人間には国境があるのですか?
みんな同じ大切な生命だから  その手を握り合ったら
人間はみんな  心がひとつになれることを分かっているのに
人間は今より   助け合って暮らしていけることを分かっているのに
Mother    あなたの夢ってなんですか?
Mother    あなたの幸せってなんですか?
Mother    人間を愛するってなんですか?

僕にはあなたが歩いたその道を  一歩も歩ける勇気がないけど
あなたが歩いたその道は     いつも笑顔と希望に輝いていた

※僕にはあなたが歩いたその道を  一歩も歩ける自身がないけど
あなたが歩いたその道は  いつも優しさと温もりが溢れていた


1

(五)

拓也にとって、妻の愛美が“乳がん”であるという現実に遭遇し、まず最初の難題にぶつかったのが、彼女を一日での早く入院させて手術を行わせることだった。

それは、このまま病院側から伝えられた“空きベッドがないために手術をするのが、四ヶ月以上も先だ・・・・”という、看護師の言葉を鵜呑みにしていると、愛美の症状が乳がんの病期分類で一番進行度が重い五であるということと同時に、彼女が乳がんになって以来あらゆる資料を調べて、高齢者に比べると若い人の癌の進行率が数倍高いことが分かっていたために、このまま何もしないで放って置いたら、おそらく彼女の命は一年ももたなくなるか、もしくは命が一年持ったとしても間違いなくがん細胞が脇の下のリンパ節へ転移している以上は、担当医の話にもあった通りに“もしもの場合に彼女の利き腕である右手が使えなくなる”という予測が、かなり強く拓也の気持ちの中に渦巻いていたからである。

さすがに、当初は達也の気持ちの中にも今後の生活のことを考えると、会社の仕事を優先せざるを得ないという気持ちがあったが、やはり最後には妻の愛美の命と引き換えにまでして、会社の仕事を優先させるきもちにはなれなかった。

そのために、会社に出勤はするものの外での打ち合わせがあると上司に嘘をつき、会社を出ると同時に愛美を一日でも早く入院させるために、毎日のように親戚や友人、知人などの知り合いを必死で訪ねて回り、東京病院にコネを持つ人物を紹介してくれるように頼んだ。

その紹介相手は、上は政治家から下はスナックやバーなどの飲み屋のママまでの、多種多様の職種の人たちだった。

その甲斐あって、愛美が乳がんと診断されてから二週間ほどで、ある新聞社の役員の紹介で東京病院の理事兼教授と出会うことが出来、その紹介で愛美の入院が翌日に決まり、乳がんの手術がその三日後に決まったのには、さすがに拓也も驚いた。

このとき、初めて分かったことだが、やはり政治や教育、病院などの世界はコネが一番効果のあるとは聞いてはいたが、それは本当の話だということが分かった。

東京病院の理事兼教授と別れた後、すぐにその場から電話を入れ東京病院への入院が、明日に正式に決まったことを愛美に伝えると、かなり最初は彼女自身もそのこと自体が信じられずに、“まさか、そんなことがあるなんて信じられない・・・”と言って拓也同様に驚いていたが、ただやはり最後には自分の命が掛かっていることだけに、その入院や手術がどんな形で決まったにせよ、かなりホッとしたようだった。

その気持ちは、拓也も同じだった。

翌日、さっそく拓也が妻愛美と一緒に入院用の身支度をして、乳がんの手術を受けるために、東京病院に向かったことは言うまでもない。


その日は、もう秋本番ということもあり、自宅から病院に向かう途中のタクシーの中から眺める、すっかり街中の街路樹は赤や黄色に様変わりしていたが、天気は小春日和思わせるような暖かさだった。



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第5話「青い目の少女」


それでも、やっぱり大翔くんは青い目の女の子のことが気になり、雨の日も風の日も公園に出かけて行き、彼女がいないかどうかを探しました。

彼女は、きっと大翔くんのそんな姿を、窓の中から見ていたのでしょうね。

それから、1月ほど経った日の天気のいい日曜日に、いつものように大翔くんが公園に遊びに出かけると・・・

大翔くんの姿を見かけた青い目の女の子が、いつもの窓から「ねえ、君の名前はなんと言うの?」といって、笑顔で手を振りながら声を掛けてきました。



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