ウニになったフク

今日のお散歩は、ちょっと早かったので、誰も居なかった。そんな時は、こそっとリードを外してやる。

「フクちゃん、好きな所行っていいよ～走れ～走れ～」と言うと、目がぱっと輝き、そこら中を走り回る。

お友達はいないけど、一人でも結構楽しく走り回っている。

お日様がきらきら照っている場所はクローバーがもっさり生えている。

日陰になった所は、秋色のススキの大群みたいなものが生えている。

そこは以前フクが、腐ったお魚のくちゃいくちゃい臭いを背中ですりすりして、こっぴどく怒った場所だった。


あれ？いやーな予感がして、見に行ったら、お魚こそなかったけど、替りに、フク自体がウニみたいに「とげとげだらけ」になっていた！！


あっちゃ！えらいこっちゃとリードを付けて、引っ張って帰ろうと思ったら、びっこを引いて、歩きたくないでちゅと目で訴える。

どれどれと見てみたら、足の裏の毛に「長さ１ｾﾝﾁの爪楊枝みたいな固い種？」みたいなのがみっちりついていた

きゃ～えらいこっちゃと、その場に座り込み、足裏の種を一本づつ取った、多分３０本位食いこんでいた。そりゃ、歩きたくないわなあ。

顔部分は、「出来損ないのハリセンボン」みたいになっていて、目の周りだけ抜いた。

帰宅して、娘に見せたら、すぐに、ワンワン用の櫛を出して、一本一本梳いて行く。

私も側で、指で引き抜く。幸いに体も顔も一週間前にカットしたばかりなので、何とか１００本位抜いた。

問題は尻尾である。尻尾は何故だかリトルフィールドの店長さんが、ふっさふさがお気に入りのようで、体は高校野球児、尻尾はパンクロックのロンゲのシンガーみたいなのだ。

そこへ、その種がびちびちにくっついて、ラックスのＣＭのモデルみたいだった尻尾が、ボトルブラシみたいに大変身している（泣

これは素人は取ろうたって、取られへんがな。

ちょっと遅いけれど、思い切って電話、店長さん快くお迎えに来て下さった。

春はこの手の種がくっつくんですよ～と笑っておられた。

「もし、全部取るのが大変でしたら、尻尾の毛全部5ミリカットにして下さい」

「あはは、それはダメですよ。大丈夫ですよ」とイガイガだらけのフクを抱いてさっそうと去っていかれた。

ああ、体だけでもあんなに時間かかったのに、申し訳ないなあと思いながらも、私やったら、丸ハゲやなあと思っていたら、2時間後すっきりしてご帰宅

店長さんに、平身低頭して、お礼を言った。やれやれ、もうリード離すのは止めようっと。



リトルフィールドでの写真撮影の時は、めっちゃ緊張していて、よそ行きの顔をしているフク。