だっくす天国+わくわくハンドメイド

ダックスが好き、編み物も好き

いざ手術へGO

2024年06月08日 | 病気あれこれ
翌日早朝に先生がせかせかと入ってきて、ルートをチェック。橈骨動脈という前回と同じ場所からカテーテルを入れるのだそうで、私の手首をあちこち押しながらルートを探しておられた。

私は見るともなく先生のお顔を見ていた。マスクをしておられるので、顔半分は見えないけど、その「目」が男にしちゃモッタイナイような美しい二重瞼である。

美容整形のモデルにでもなれそうな、女性の憧れの見本みたいな目。
神様は、気まぐれだなあ、先生にしてみたら、きっと「一重」でも「二重」でもどっちゃでもええやろうに、その「美容整形の見本みたいな目」は美容整形に行きたい女性にくれてやれ!と思う。

ルート確認したら、さっと姿を消す先生。無駄な動きは1ミリも無い。勿論笑顔も無い。ひたすら手術に没頭しているという風情であった。「頬に縫い跡のないブラックジャック」みたいなクールな先生だ。

次にサポーター?の医師登場。この先生は柔和な目尻にシワ数本よせて、「お昼からがんばりましょうねぇ」とこれまた正反対の性格のようで、やさしいおじちゃんという感じだった。

暫くしてナースが二人来て
「mioさん、ドクターの意見が割れてまして、手首のルートが難しいようだったら、鼠径部から取る事になりそうです」

「ああ、そうですか。そりゃ仕方ないわね」

「それで・・・・鼠径部付近の毛はそり落とさないといけませんので、すみませんが、パンツをおろしていただけませんか?」

「ふぇ??そ、鼠径部なのに、剃るの?マジ?イヤやわ」
「あ、少しだけです。少しだけ」と言って、結局「ツルペカ」にされたのだった😢

午後手術室から連絡があり、準備OKなので、来るようにと言われ、浴衣に紙パンツという出で立ちで、車椅子に乗せられ手術室へGO.

手術室は寒い。冷凍庫みたい。あんなに冷やすのは何故だろう。

幅45cm位の手術台に乗せられて、オムツと浴衣を剥がされて、スッポンポンの私。
足元から冷気が体中に鳥肌を立たせる。さっぶーーー!!

そのまま、術野だけ穴をあけたシーツみたいな物を被せられた。でも、中でスッポンポン・・・

「では始めます」と「ええ声のイケメン先生」の宣誓?があり、これはお股の所からだと上半身はせめてタオルでもかけてもらえないかな~と思っていたら、先生何の迷いもなく、手首の所に痛み止めを打つ態勢に入る。

「はい、痛み止めうちますよ、ちょっと痛いですよ、ちくっとしますよ」って・・・痛み止めが痛いって・・・そりゃあんまりやおまへんか(泣

で、やっぱり手首から行くの?なら下半身にタオルかけるとか、温めるとかして欲しいんだけど、余計な事を言うと怒られそうなので、目を閉じて何も見えず~~♪である。

痛み止めが劇的な効果を発揮して、そこから先は、遠くで何か作業している風情で、私は何がなんだか分からないまま時が過ぎていくだけ。

前回の検査の時と同じ要領でコトが運んで行くのであった。時々白ヤギ先生に教えを乞う?たり、どこかと連絡したりして、手順通り進んでいるようであった。

が、しかし、私は全裸なのである。ここは冷凍庫なんである。アフリカ沖で釣り上げられそのまま冷凍されたマグロの心境である。

始まってから1時間半位経った頃、もう尿意がマックスなので、呼吸をするよりも、膀胱が溢れそうで、先生に泣きつく。

「先生・・・・」「はっ、どうされましたか?しんどいですか?」

「いえ、おしっこしたいです」「はぁ~~いいですよ、そのままやっちゃって下さい」

と言われてもねえ、寝たまま垂れ流して下さいって事でしょ。せめてオムツしてくれるとか、何か容器入れてくれるとか無いのかね。

「どうぞ、いいですよ」を連呼されると、何だか、こっちも意地になって、我慢し続けること1時間半!

3時間で終了となった。

「はい、お疲れ様でした。ステントも綺麗に入りましたし、石灰化した部分もドリルで削りましたからね」だって!

そう言えば途中で、遠くの方で「道路工事しているような音」がしてたっけ。あれは石を砕いているのだったんだわ。いや、こわ・・・

最近どこぞの病院でカテーテル失敗したとか言うニュースを聞いていただけに、勿論先生を信じない訳ではないけど、人間だもの、そういうハプニングもあるだろうなあなんて思っていたので、どうぞ、先生が「魚の三枚おろしとか上手な若者でありますように」と心の中でお祈りをしていたのだ。

ナースが来て浴衣を着せてくれる。
「お疲れ様でした。私の肩につかまって台を降りて、オムツしましょうね~」

「あのね・・・・それより先にトイレ行きたいです。我慢してたの」

「へ!?そ、そうなんですか?わかりました!!」とナース。すぐに浴衣のみで車椅子に乗って、一番奥のトイレまで猛ダッシュ!!間に合ったのだすv

R災のナース最高♪



びふぉあ~あふた~であります。この細い血管の中にみっちりと「桂浜の白い石」と言おうか蛙の卵みたいと言おうか石灰化したナニカが詰まっておりました。そこをちいちゃなラジコンカーみたいなドリルがトンネルを掘るように進むDVDを見せてもらいました。

そりゃ、突き破る事もあるやろうてと言うほど緻密な作業でした。こんな事毎日やっているブラックジャック先生、神経の休まる時間って無いだろうなあ・・・