2021/5/5
女子高生のイチカが、失踪した父親の情報を聞きつけて、とあるオカマバーにやってくる話。
同劇団の作品は短編二人芝居を二本見ている(映像で)。
どちらもシンプルな会話劇なのに、笑えるし、楽しい。
今回は比較的人数が多く時間も長いので、どんな感じになるのか期待して見る。
最初は女子高生二人の会話。キャラの濃さもあるけど、やっぱり会話が面白い。
父親は女装しているので、簡単に父親だとわからない仕掛け。
とはいえ、娘は勘がいいので、父親はとにかくはぐらかそうとする感じ。
父親の普段よりちょっと高音気味のオネエ言葉が聞き心地いい。いつまでも聞いていられる。
ルマンド、耳の傷、嘘を混ぜつつ和解するところ、色んな前振りを中終盤にかけて回収していく。
無条件の親子愛が軸になっているので、案外好き嫌いは出る話かも。
手堅い会話部分とは別に、演者の何かを試すかのような一人芝居パートが入っているアンバランスさも楽しかった。
詳細(観劇三昧HP)
■公演時期 2019/12/22
■キャスト
中川浩六
木山梨菜
本多真理(以上、三等フランソワーズ)
澤井里依(舞夢プロ・EVKK)
山下春輝(ギヴ・ザ・ブロン)
美香本響(meyou)
■スタッフ
脚本・演出:中川浩六
舞台監督・照明:相内唯史(at will)
音響:浅葉修(Chicks)
宣伝美術:勝山修平(彗星マジック)
宣伝写真:木山梨菜
舞台写真:斉藤幸恵
撮影:武信貴行(観劇三昧)
当日運営:飯村登史佳
■あらすじ
高三の二学期の終業式を終えたその足で、彼女は新幹線に乗り込み地方の温泉街へ赴く。
自分の過去を知ろうと、今を伝えようと、未来につなげようと。
温泉街からはずれたところにある人気のないバーで男は働いていた。
自分の未来を戒めるように、今を偽り、過去を忘れたふりをして。
「お父さんを捜してるって、そんな犬や猫みたいに言われてもねえ」
「そうですよね、父が犬か猫だったらよかったんですよね。でもどちらかと言うと猫の方が好きです」
父と娘の行き違った不幸と会話で綴る、笑ってもコメディ泣いてもコメディな80分。
旗揚げ一年目に30GPに選んでもらった作品を、
四年の時を経て30GP優勝記念としてサケの母川回帰のように産卵再演!!
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