我が国の100%エネルギー自給計画

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特許権が企業所属、科学者・発明者の奴隷化決定ー技術者版イチローの夢絶望

2013-06-11 07:01:41 | 日記
 安倍政権は、経団連の言いなりになって特許権の企業所属を法制化しようとしている。理系、技術者、科学者などは「怒」の意見を表明し、次期参議院選挙では自民党へは絶対に投票しないという人が増えそうだ。そもそも発明やものづくりなど、社会に付加価値を生み出すことができる可能性がある分野に理系の学生が進まずに、金融など文系分野にいくのはなぜか。間違いなくカネである。規制業種や金融など人のふんどしで飯を食っている連中のほうが、報酬が高いからだ。ただでさえ、理系の報酬面でのインセンティブが低いのに、最後の砦ともいえる、千三つで発明した暁にもらえる名声と報酬のうち、報酬の可能性や夢すら技術者から取り上げようとしている。まさに技術者奴隷化の法案である。
 青色発光ダイオードを発明し、日亜化学を何千億も売り上げる会社にした技術者の中村修二氏は、米国に渡り、発明時の報酬のあまりの少なさに「スレーブ(奴隷)修二」と呼ばれたという。中村氏が日亜をやめた後に発明報酬をめぐる裁判をしたことから、他の会社でも優れた発明をした技術者が相次ぎ会社を訴えた。これを嫌がる経団連企業の経営者が、技術者の奴隷化を進めようとしていて、技術や科学を全く知らない安倍首相がハイハイと聞いている構図だ。
 だいたい、中村修二氏が日亜と和解した額は8億4000万円に過ぎず、功績に比べると大した額ではない。昔の大手銀では、副頭取くらいまでいけば、退職金を合わせて生涯賃金は10億円は超えていた。銀行の副頭取は、発明を通して社会を豊かにしたわけではなく、社内で上の人に気に入られただけだ。これでは技術者になってジャパニーズドリームを夢見る若者はゼロになるだろう。野球を志す少年の裾野が広いのは、もちろん、野球そのものの魅力もあるが、米大リーグで100億円の契約をもぎ取ったイチローのようなヒーローがいることは間違いない。
 経団連企業の経営者も今一度、国家100年の計を考えて、特許権の会社帰属という科学者奴隷化法案の愚を見つめ直したほうがいい。
 それにしても安倍信三氏は選挙の天才だ。参議院選挙の迫る絶妙のタイミングで、「原発海外輸出外交、特許権の企業帰属、新味のない3本の矢で株暴落・円高進行」の3つを見事にやってのけた。参議院選は3度目の正直ではなく、「2度あることは3度ある」になりそうだ。

読売
従業員の発明、企業が特許保有…政府が基本方針

産経
政府が知財方針を閣議決定 特許権、企業に帰属を検討
2013.6.7 19:49


朝日
社員の発明、会社に特許権 知財戦略案に帰属先変更方針