卒業式でスピーチをする中国農業大学の人文・発展学院の葉敬忠院長。(動画よりスクリーンショット)
中国農業大学の「人文・発展学院」において6月21日に行われた卒業式で、院長・葉敬忠氏が、卒業生に向けて注目されるスピーチを行った。
スピーチの題名は「権力に包囲される中にあっても、真善美の光を灯し続けよ(在權力的包圍中不要熄滅真善美的光)」である。
葉氏は、そのスピーチの中で「理不尽な権力の壁に取り囲まれる現代社会にあっても、皆さんには、人間として忘れてはならない大切なものがある」と説いた。
それはまさに(おそらく自身の発言が検閲の対象になることも覚悟した上での)葉敬忠氏による渾身の「権力批判」スピーチであった。
葉氏のスピーチは、全てが「権力」によって取り回されている今の中国社会で散見される、各種の「めちゃくちゃな現象(乱象)」を挙げ、これを暗に皮肉る内容も盛り込まれた、まことに的確で、メッセージ性の高い内容になっている。このスピーチは学外でも注目を集め、多くの大手プラットフォームが相次いでネットに転載した。
ところが後になって当局による検閲が入り、ネット上に紹介された葉氏のスピーチが次々と削除されたのである。
- 「真善美の光を、消してはならない」
- 4年前には絶賛したが、今年はなぜ削除?
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中国の大学で学長による「権力批判」の卒業式スピーチ 4年前は絶賛、今年は検閲対象
中国農業大学の「人文・発展学院」で6月21日、院長・葉敬忠氏が卒業生に向けて「権力批判」のスピーチを行った。当局の検閲対象になっている。
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