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阿坂城

2013-01-04 20:39:00 | 三重県
 阿坂城

2012/12/24

三重県松阪市のお城めぐり

 信長の伊勢侵攻に伊勢国司北畠氏の家臣大宮氏が籠城したお城

≪ お城の概要 ≫

城名: 阿坂城
よみ アザカ
別称:白米城・椎ノ木城
所在地:三重県松阪市大阿坂町桝形
現状:山
築城年代:応永年間(1394-1428)
築城者:北畠満雅
形式:山城
遺構:阿坂城の郭・椎ノ木城の郭・土塁・堀切・竪堀・虎口
規模:東西約150m、南北約300mの城域、標高321m、比高250m、南郭(阿坂城)は25m×30m高さ12mの台状地、北郭(椎ノ木城)は東西40-70m南北150m
文化財:国指定史跡
訪城日:2012/12/24


≪ 訪城記 ≫

浄眼寺前にある駐車場に車を駐車して、浄眼寺と駐車場の間にあるハイキングコースを登ります。

ハイキング道脇には土塁跡や畝堀跡が見られます。
約40分で北郭の椎ノ木城に着けます。椎ノ木城手前の虎口を抜けると視界にいきなり壁状にそびえる城の切岸が見られます。よく手入れをされていて雑草の刈込がされています。この切岸を左手に見ながら道を行くと右手に帯曲輪があり土塁跡も見られます。左側の台状の曲輪真中あたりから椎ノ木城へ入ることができます。登るとまず左側に出郭があり、右側に土塁に囲まれた本郭があります。さらに南へ進むとまたで出郭があり、ここから南郭の阿坂城を見ることができます。
北郭を降りて元の道をさらに南へ進むと途中に堀切を二つ見ることができます。
さらに進むと南郭の阿坂城へ上る階段があり、登りきった所の台状地が阿坂城です。ここには城址碑があるのみです。
北郭の一段下の東側には堀切で区画された出郭があります。
北郭と南郭からの見晴しは絶景で伊勢湾が一望できます。
全体的に良く刈り込みがされていて遺構が見やすい環境になっています。お世話をされている方の努力がよくわかります。

阿坂城の東北東1.4kmに高城、南東1kmに枳城の出城がある。また、登城口にあたる麓の浄眼寺は北畠材親の菩提寺となっている。<日本城郭体系より>


≪ 歴 史 ≫

建武二年(1335) 北畠親房は顕信、顕能、顕雄の三子と共に伊勢に入り数城を築き、その一城が阿坂城である。
応永二十二年(1415) 北畠満雅が北朝方の足利軍から防御するために築城して籠ったそうで、その時に籠城軍は水を絶たれ、苦肉の策で馬の背に白米を水のようにかけて、敵に水が豊富にあるように見せかけて欺いたことから白米城と言うようになったそうです。
その後、北畠氏の重臣、大宮氏が代々居城とする。
永禄十年(1567) 滝川一益が伊勢攻略を命じられ、阿坂城を攻めるが失敗を重ねる。
永禄十二年(1569)八月 織田信長軍が南伊勢に侵攻した際、北畠氏の家臣大宮入道含忍斎が立て籠もったが、落城し廃城となった。


≪ 写 真 ≫


浄眼寺


ハイキングコース登り口


ハイキングコース途中の土塁跡


ハイキングコース途中


北郭(椎ノ木城)の切岸


北郭(椎ノ木城)


北郭(椎ノ木城)から見た南郭(阿坂城)


北郭と南郭の間の一つ目の堀切


北郭と南郭の間の二つ目の堀切


南郭(阿坂城)の城址碑


南郭東側の出郭


駐車場の阿坂城・高城・枳城の現地案内板位置図(リンク付サムネイル)

≪ アクセス ≫

<公共交通機関>
JR紀勢本線松阪駅からバスで北畠神社前下車、徒歩40分
<車>
伊勢自動車道松阪IC下車、松阪インター入口を左折、県道58号を約3km岩倉口を左折して山裾の道を高速下を過ぎ約1km行くと浄眼寺前の駐車場に着く、そこからハイキング道を約40分


≪ 位置図 ≫

浄眼寺の登城口


阿坂城


紹介したお城の数 2城



三重の山城ベスト50を歩く
福井 健二,竹田 憲治,中井 均
サンライズ出版