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第8話→ ☆
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捜査本部に戻った赤賀は、コーヒーを口にしつつ部下の報告に耳を傾けた。
まずは、カツヤ丸こと岩津の聞き込みに当たった安部刑事からだ。
『当日、岩津は20時頃から夜釣りに出掛けて、帰ったのは夜が明けてから・・・と言っています。』
『釣果はまるっきりですよ!と笑っていました』
『それを証言できる者はいるのか?』
『いえ、1人で出掛けたという事で、証言できる者はいません』
『奥さんと娘が【出掛けたのは知っているが、釣りかどうかは知らない】と言ってます』
花吉こと花本への聞き込みに当たった鈴木刑事からも
『花本は漁師であり、毎晩22時には就寝、翌朝は3時に起きて港へ行っているとのことです』
『当日も同じ生活リズムだった、と奥さんが証言しています』
イサヲ♂こと山辺については、会沢刑事から報告があった。
『郵便局勤務の山辺は、あの日は夜勤だったそうで、同僚の証言も得ています』
女将こと北川、のだかつこと野田に話を聞きに行ったのは、松山刑事。
『北川は飲食店を経営しています。なかなか人気の店のようで、時々テレビの取材もあるくらいです』
『ただ、当日は夜の営業を臨時休業としていたらしく、女将本人は自宅で野球を見ていたと言っています』
『それを証言できる者はいるのか?』
『それが、オーナーである主人は飲みに出ており、証言できる者はいません』
『のだかつこと野田ですが、こちらは食べ歩きが趣味ということで、当日は広島市内の居酒屋に夫婦で行っていたとのことです』
『行ったと言う店に行き聞いてみると、確かに野田は来ていて日付が変わった1時頃までいたそうです』
次はMr.ブーこと咲村、ノブコこと猫田の担当であった中東刑事からの報告。
『まず猫田ですが、相当な猫好きで、当日は昼から猫カフェに入り浸り、夕方からマツダスタジアムで野球観戦していたようです』
『マツダスタジアム!?』
一瞬捜査本部内がざわついた。
『はい。現場に最も近い場所にいた為、私も詳しく聞こうとしたんですが、
友達と一緒に、初めてバックネット裏の砂かぶり席で見た!と、ノブコ本人から興奮気味に話していました』
『ちなみに、一緒に行ったと言う友達にも確認して、あの場に居たのは間違いないようです』
『死亡推定時刻にはどこでどうしていた?』
赤賀は聞いてみた。
『それも聞きましたが、一緒に行った友達と焼き鳥屋で翌朝4時頃まで飲んでいた・・・とのことです。』
『続いて咲村ですが、警部と同じ呉の人間でして、当日は北川同様、家で野球観戦していたとの事です』
『ただ、奥さんと娘は実家に行っており、当日は1人だったようです』
『証言できる者はいない、という事だな』
『それが、咲村は相当なカープファンらしく、テレビ中継を見ていてもすぐに大声を出していたみたいで、
階下の住人に話を聞いたら、あの日もしょっちゅう大声が聞こえたと言っていました』
『証言としては少々弱いな』
赤賀はタバコに火をつけ、天井に向けフーっと煙を吐いた。
『今のところ、岩津、北川、咲村のアリバイがないも同然・・・か』
引き続き、ク〜コこと岡元、オカンこと政田に話を聞きに行った赤松刑事が報告しようとしたが、
赤賀はそれを手で制し『ちょっと待ってくれ。一旦休憩を挟まないか?』と言った。
『この後報告する者たち、もちろんこれまで報告した者も含め、改めて不審な点はなかったか、情報整理をしてくれ』
こう言ったのは石原だった。
赤賀は(さすが、自分の事をよくわかってくれている)とニヤっとし、石原を見た。
石原もニヤリとして赤賀を見た。
日本一の栄冠を手にするその日まで、期間限定ランキング復帰中ww
第8話→ ☆
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捜査本部に戻った赤賀は、コーヒーを口にしつつ部下の報告に耳を傾けた。
まずは、カツヤ丸こと岩津の聞き込みに当たった安部刑事からだ。
『当日、岩津は20時頃から夜釣りに出掛けて、帰ったのは夜が明けてから・・・と言っています。』
『釣果はまるっきりですよ!と笑っていました』
『それを証言できる者はいるのか?』
『いえ、1人で出掛けたという事で、証言できる者はいません』
『奥さんと娘が【出掛けたのは知っているが、釣りかどうかは知らない】と言ってます』
花吉こと花本への聞き込みに当たった鈴木刑事からも
『花本は漁師であり、毎晩22時には就寝、翌朝は3時に起きて港へ行っているとのことです』
『当日も同じ生活リズムだった、と奥さんが証言しています』
イサヲ♂こと山辺については、会沢刑事から報告があった。
『郵便局勤務の山辺は、あの日は夜勤だったそうで、同僚の証言も得ています』
女将こと北川、のだかつこと野田に話を聞きに行ったのは、松山刑事。
『北川は飲食店を経営しています。なかなか人気の店のようで、時々テレビの取材もあるくらいです』
『ただ、当日は夜の営業を臨時休業としていたらしく、女将本人は自宅で野球を見ていたと言っています』
『それを証言できる者はいるのか?』
『それが、オーナーである主人は飲みに出ており、証言できる者はいません』
『のだかつこと野田ですが、こちらは食べ歩きが趣味ということで、当日は広島市内の居酒屋に夫婦で行っていたとのことです』
『行ったと言う店に行き聞いてみると、確かに野田は来ていて日付が変わった1時頃までいたそうです』
次はMr.ブーこと咲村、ノブコこと猫田の担当であった中東刑事からの報告。
『まず猫田ですが、相当な猫好きで、当日は昼から猫カフェに入り浸り、夕方からマツダスタジアムで野球観戦していたようです』
『マツダスタジアム!?』
一瞬捜査本部内がざわついた。
『はい。現場に最も近い場所にいた為、私も詳しく聞こうとしたんですが、
友達と一緒に、初めてバックネット裏の砂かぶり席で見た!と、ノブコ本人から興奮気味に話していました』
『ちなみに、一緒に行ったと言う友達にも確認して、あの場に居たのは間違いないようです』
『死亡推定時刻にはどこでどうしていた?』
赤賀は聞いてみた。
『それも聞きましたが、一緒に行った友達と焼き鳥屋で翌朝4時頃まで飲んでいた・・・とのことです。』
『続いて咲村ですが、警部と同じ呉の人間でして、当日は北川同様、家で野球観戦していたとの事です』
『ただ、奥さんと娘は実家に行っており、当日は1人だったようです』
『証言できる者はいない、という事だな』
『それが、咲村は相当なカープファンらしく、テレビ中継を見ていてもすぐに大声を出していたみたいで、
階下の住人に話を聞いたら、あの日もしょっちゅう大声が聞こえたと言っていました』
『証言としては少々弱いな』
赤賀はタバコに火をつけ、天井に向けフーっと煙を吐いた。
『今のところ、岩津、北川、咲村のアリバイがないも同然・・・か』
引き続き、ク〜コこと岡元、オカンこと政田に話を聞きに行った赤松刑事が報告しようとしたが、
赤賀はそれを手で制し『ちょっと待ってくれ。一旦休憩を挟まないか?』と言った。
『この後報告する者たち、もちろんこれまで報告した者も含め、改めて不審な点はなかったか、情報整理をしてくれ』
こう言ったのは石原だった。
赤賀は(さすが、自分の事をよくわかってくれている)とニヤっとし、石原を見た。
石原もニヤリとして赤賀を見た。
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