腎…ときたら心との関係も考えてみたいところです。(となると…腎と肝、腎と脾もですね。どっかで書きますね)
腎と心は互いに拮抗する相克関係にありますが、違う角度からその働きを考えてみましょう!
心火は腎水のところまで降りて腎陽を助けます。
そして腎水が冷えないように温めています。
逆に腎水は心火のところに上がっていき、心の陰を潤わせます。
そして心陽を絶えずクールダウンしてます。
これを「水火既済」とか「心腎相交」とか言います。
この「心腎相交」の関係が狂うと、いろんな悪さをするんですね。
例えば心陽が不足して腎陽が温められないと、腎中の陰陽の平衡が乱れてしまいます。
そしたら腎陽は腎陰を温められず、腎陰であるところの腎水は冷え切ってしまい蒸化(気化)されなくなるんです。
この冷え切った水寒が心に影響して動悸や水腫等を表すんです。
だから腎を観察する時、動悸とか浮腫とかまで視野に入れて診断するんです。
この水寒が上逆して心臓の病変を起こすことを「水気凌心」と言います。
あと、心は血を、腎は精を蔵するのですが、この血と精はどちらかの不足を互いに補い合う関係にあります。
ここで考えたいのがココロの話。
心は神を蔵し、腎精は髄を生じます。
脳は精髄で組成されてるので腎精由来のもの。
だから心血や腎精が欠乏すると、失眠、健忘、多夢といった精神疾患に向かうので要注意!
今現在の精神状態もチャンと観察して治療に活かし、そこから精神状態をよくしていく。
こういうことも鍼灸はできるんです。
東洋医学って面白いですね。
おおした
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