先日もお話したように、9月15日(木)、平成17年度第3回精神研都民講座を千駄ヶ谷の津田ホールで聞いてきました。
演題は
●うつ病ってどんな病気? - うつ病研究と治療の最先端 -
「うつ病の分子生物学
-新しい治療薬の開発を目指して-」 です。
講師は「理化学研究所脳科学総合研究センター精神疾患動態研究チームリーダー」の加藤忠史先生です。
●講演の主旨は、セロトニンがうつ病にどう効いているのかが分かり始めたということについてです。
●うつ病は 遺伝的な体質や生まれ育った環境からストレスに対する弱さが生じ、心理的・身体的なストレスが加わって発症する病気と考えられています。このストレスにより 脳内のセロトニンが欠乏するために起きる ものだと考えられています。
抗うつ薬で脳内のセロトニンはすぐに増えます。だけど 効果が現れるまでに1,2週間かかる そうです。
今までココのところがよくわからなかったみたい……。
じゃあ、何が効いているの??っていうのが講演のテーマの一つです
●抗うつ薬服用後3週間後に脳の中で何が起きているかを研究した結果、神経細胞の成長を促す”BDNF”という物質が増えることが重要であることがわかりました。
BDNF (神経栄養因子)
神経栄養因子BDNFは神経細胞の生存・成長・シナプスの機能亢進といった神経細胞の成長を一生にわたって調節する神経系の液性蛋白質であり、神経疾患治療に応用できる蛋白質として注目されている。
(BDNFについて説明のある記事より)
●BDNFにより神経細胞の突起をのばしたり、新しく生まれる神経細胞を増やしてうつ病に作用する、これが最も新しい研究発表だということです。
●ということはセロトニンにこだわる必要はないかも……?
●セロトニンの効き方は単純ではなさそうです。
●子どものときにかわいがられて育つとセロトニンが増え、抵抗力が増すそうです。
●次回はシュタイナー教育の本を読んで、"いいなぁ"って思った「子どもが育つ魔法の言葉」のを紹介します。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます